南島漂流記
2004年10月後
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2004.10.29

 今朝は、久しぶりに日の出を見ました。6時47分でしたから、随分と遅くなったものです。沖縄では、まだまだ半袖の生活ですが、着実に秋が深まり、冬が近付こうととしてるのが感じられます。ちょうど日の出の時刻に、満月がこの高さにに見えるのも、今の季節ならではなのでしょうね。
 「やはり、早起きは気持ちがいいですね〜!」と言いたいところですが、実はこの写真、朝帰りの証拠写真だったりします・・・私の事務所裏の景色なのですが、どちらかと言うと、爽快感よりも後ろめたさを感じて撮ったものです。早起きどころかこれから寝ようというのですから、日付けも正確には30日なのですが、私にとってはまだ29日の延長だったりします。さぁ、一眠りして、原稿の続きをやらなければ!


今朝の日の出(06:47)
Ricoh Caplio GX



具志川小学校での講演と給食
Ricoh Caplio GX Speedlight
2004.10.26

 今日は、沖縄本島中部にある具志川小学校でスライド&トークショーを行いました。企画してくださった喜友名先生に事前にいろいろ準備頂いた甲斐あって、なかなか楽しい講演会になりました。いつもは、最後の質問時間にはあまり手が挙がらないことが多いのですが、なかなか質問が途切れないのも、嬉しいことでした。
 久しぶりに学校を訪れてみて感じたのは、やはり子供達が少なくなったことです。1年から6年までの全校生徒が集まっても広い体育館は充分スペースがあります。確か、300数十名というお話でした。詳しい数字は忘れてしまったのですが、一クラスの児童数、クラス数も私たちの小学校時代からは考えられないものです。出生数全国一の沖縄でもこのような状況なんですねぇ。
 終了後、校長室で30年振りくらいに給食をご馳走になりました。給食の内容も私の時代とはちょっと様子が違います。まず、あの悪名高い先割れスプーンではなく、フォークでした。この日の主食はパンではなく、スパゲティ。パンは週に一度だけだそうです。主菜が味噌汁でもパンが出ていた昔とは違います。なかなか楽しい半日でした。

2004.10.24

 フタスジハリカメムシの幼虫は、孵化してもしばらくは卵殻の近くに集団でとどまります。数日して、その場を離れ、ハリツルマサキの実に移動して吸汁を始めるのです。オレンジ色と黒色の小さな幼虫が、紅色に色付いた実に群がって吸汁する光景はなかなかの組み合わせです。
 今日は、いつものコンパクトデジカメでさらに倍率を上げて撮影するために、クローズアップレンズと外付けストロボを組み合わせてみました。しかし、コンパクト機種のレンズの焦点距離はもともとが短いため、クローズアップレンズを組み合わせても、あまり倍率を上げることが出来ずに、それ程これまでと差の感じられる写真にはなりませんでした。やはり、この機種は広角側で撮影してこそ特徴の活きる存在なのかもしれません。


ハリツルマサキの実から吸汁するフタスジハリカメムシの若齢幼虫
Ricoh Caplio GX Close-up Lense Outer-Speedlight


フタスジハリカメムシのペア
Ricoh Caplio GX Speedlight
2004.10.22

 すっかりフタスジハリカメムシの観察が日課になってしまいました。今日は特に、新しい行動やシーンには出会わなかったのですが、台風23号通過後、葉が疎らになって観察し易くなったのか、実際に数が増えたのか、とても目に付くようになってきました。孵化も始まっていますから、これから益々目立つようになるでしょう。
 今日は、昨日撮り逃がした産卵をおさえたかったのですが、残念ながら果たせませんでした。今日の写真は、既に今月12日に紹介した交尾ペアです。特に変わったところはないのですが、秋の陽射しを受けたオレンジ色の胴体の質感が、とても美しく感じられたのです。
※22日(金)の夜に更新しようとしたところ、契約しているサーバースペースの上限を超えてしまい、更新出来ませんでした。サーバースペースの変更手続きが24日(月)でないと出来なかったため、しばらく22日の写真が表示されませんでした。申し訳ありません。

2004.10.21

 今日も昨日に続いて、フタスジハリカメムシの撮影をしてきました。珍しく午前中から出掛けたのですが、それには理由があります。産卵の瞬間を撮りたいのですが、何回通ってもその場面に出会えません。これはいつも訪れる午後の時間帯がまずいのかと思い、午前中に足を運んだ訳です。
 その甲斐あってか、やっと1匹の産卵中の雌を見つけられました。まず、テレビ用にビデオで、正に産卵の瞬間を超アップで撮影し、次にスチル撮影をしようとしたのですが、その場所にカメラを持って戻ってみると、既に雌は産卵を終えたのか、姿が見えません。すると、葉裏に産み付けられた白っぽい小さな卵まで見失ってしまって、どうしてもその場所を見つけることが出来ませんでした。
 その代わり、前日は一箇所だけだと思っていた孵化がもう一箇所でも始まっていたのに気付きました。孵化から1日経つと、赤い部分が黒くなり、前日と同じ齢の幼虫にもかかわらず、かなり印象が違います。どちらが好きかというと、期間限定ということもあって、赤とオレンジの組み合せのほうでしょうか。


前日孵化したフタスジハリカメムシ
Ricoh Caplio GX Speedlight


フタスジハリカメムシの孵化幼虫
Ricoh Caplio GX Speedlight
2004.10.20

 今シーズンでは、これまでで最も強いと思われる台風が通過しました。午後からは、ときどき陽射しも覗くようになってきたので、どの程度の被害か事務所の周りを見て来ました。
 一番気になっていたのは、繁殖活動に入っていたフタスジハリカメムシです。寄主植物のハリツルマサキは、風の影響で少し葉が疎らになっていましたが、それが却って幸いしたのか、虫の姿は探し易い状況でした。20以上の交尾ペアが確認出来、台風の影響どころか、台風前よりも個体数は増えた印象です。出来れば、産卵のシーンを撮影したかったのですが、残念ながら、いくら探しても産卵中の雌は見つかりませんでした。その代わり、ひとつだけ既に孵化の始まっている卵塊を見つけました。オレンジ色と赤色の小さな幼虫の集団は、美しいばかりでなく、何処か踊っているような動きがユーモラスです。
 今日の写真も、このところ愛用しているコンパクトデジカメによるものです。体長2〜3mmの幼虫の孵化が、コンパクトカメラで撮影出来てしまうのですから、すばらしいことです。こんなシーンが一眼レフでなくても撮影出来るのはデジタルの恩恵でもあるのですが、このカメラの能力を改めて認識しました。

2004.10.19

 昨夜から台風23号の影響で風雨が強まり、今朝は既に暴風雨が吹き荒れていました。しかし、ちょうど昼過ぎ頃から、台風の目に入ったようで、急に静かになりました。あまりはっきりした目ではないようで、完全に雨がやむことはありませんが、風はほとんど収まり、傘をさして近くのコンビニまで往復出来た程です。
 これで台風の目に入った経験は、何回目でしょうか?最も典型的な目では、薄ら青空が見えたこともありますが、今回はそのようなこともありません。台風の当り年の今シーズン、「復帰後最強」など事前に警戒を促す台風が多かったのですが、実際は中心部が東側を通過したりで、数の割には勢力を感じさせないものがほとんどでした。ところが、今回の23号は、中心気圧こそそれ程ではありませんが、今シーズンでは最強の感触です。
 と、この文章を書いている間に、また風が強まってきました。どうやら、これから吹き返しの風雨強まりそうです。


一時風雨の収まった沖縄本島中部
Ricoh Caplio GX


ウスバキトンボ
Ricoh Caplio GX
2004.10.17

 またまた台風が接近しています。週に1個のペースがどのくらい続いているでしょうか。台風の接近、通過直後は、どうしても昆虫の姿が寂しくなるものです。亜熱帯沖縄では、春、初夏、秋と年3回、昆虫の発生のピークが見られますが、今年の秋は、どうも昆虫の数が少なく感じられます。これも、度重なる台風の接近の影響でしょうか。
 昆虫にとって天敵のような存在の台風ですが、台風の前後に数の増える種類もいます。その典型がこのウスバキトンボ。台風の前後には、群れをなして飛ぶ姿がしばしば観察されます。そのために沖縄ではカジフチートンボ(風吹きトンボ)と呼ばれています。
 しかし、さすがに風の強まってきた今日は、飛ぶのもままならないのか、茂みで翅を休める姿が目につきました。いよいよ台風が近付いてきたようです。

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