さらにザックネタ

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2002.Nov.11/Lowepro dryZone200
.................................................ロープロ ドライゾーン200
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ダイビングドライスーツ用のドライジッパーを採用し、完全防水機能を持つ防水性カメラ用バックパック、Lowepro dryZone200(ロープロドライゾーン200)を購入した。サイズは、外寸W37.0XH48.5XD29.0cm。内寸W30.5XH43.0XD15.0cm、重量3.1Kgで、35Kgまでの機材ならば収納した状態で水に浮くという。カラーバリエーションはグレーの他に、イエロー&ブラックモデルもある。希望小売価格48,000円。

構造は、大きなフロントカバーを開くと(写真中段左)、ドライジッパー(下段右)を備えた完全防水のメインコンパートメント(主気室)が現れる。さらにドライジッパーを開けると(中段中央)、ウレタンクッション入のカバーが現れ、そのジッパーを開けると、やっと機材の出し入れの出来る状態(中段右)となる。ドライジッパーは完全防水だけあって、開閉操作にはかなりの力を要する。しかし、通常の使用では、ドライジッパーは開けたままの状態にしておいても支障はないので、上記の手順をすべて踏まなければいけない訳ではない。

まだ実際に、機材を収納してフィールドで使用していない段階だが、気になった点がいくつかある。まず、大型のフロントカバーはザック上部で大型のクリックストラップ1個で固定されているだけだ。このフロントカバーには、さらに前面にジッパーがあり(写真下段左)、その中に小物も収納出来るように造られている。さらにフロントカバーの裏側にもメッシュの大型ポケットがある。一見便利そうだが、この部分に重みのあるものや厚みのあるものを入れてしまうと、フロントカバーとザック本体が巧くフィットせずに空間が空いてしまい、実に格好の悪い、かつバランスの悪い状態になってしまう。まして、フロントカバーには三脚を取り付けられるようにもなっているのだが、そのような重量物を付けたら最悪とも言える。フロントカバーの固定方法を変更するなり、もう少し実用性のある小物を収納出来る空間を設けて欲しい気がする。
また、このフロントカバー部分には防水機能はないので、結局はレインカバーを準備する必要があり、どこか無駄な印象が残る。

ザック型のカメラバックで最も重要な背負うための機能だが、本体の造りに対して、各ベルト類の造りがやや華奢(きゃしゃ)に感じられる。特に、ウエストベルトのパッドが小さめで、位置が高過ぎる。これでは、腰骨でザック全体のウェイトを受けるというよりも、歩いたときのザックのバタつきを押さえる程度の効果しか望めないような気もする。

基本的には、完全防水で35Kgの機材を入れていても水に浮くという大変魅力のある製品なのだが、機材収納と背負うためのザックとしてのさらに基本的な部分での問題点も存在する。しかし、これらの短所を何らかのくふうで補えば、他の製品では真似の出来ない撮影用アイテムとなりそうなので、これから具体的な使用法を模索してみたいと思っている。特に、突然のスコールや小さな滝の点在する渓流歩きの多い、沖縄のフィールドではその威力を発揮できると思うのだが。現行でメインで使用しているTAMRAC777に換わるメインザックに成長するのか、あるいは特殊使用のザブザックにとどまるのか、何れまたレポート出来ればと思う。

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