南島漂流記
2006年4月後
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2006.4.30

 どうも、既に梅雨の走りなのでしょうか、天気が勝れません。ちょうどテッポウユリの花が見頃なのですが、青空をバックにした撮影も叶いません。
 雨を避けながら、ちょうど開き始めたひとつの花の中を覗いてみました。そこには、いつも見慣れているテッポウユリとはちょっと違った姿が見られました。


テッポウユリ
Ricoh Caplio R4


SONY XDCAM HD PDW-F350
NikonD200 VR Nikkor18-200/3.5-5.6ED Speedlight
2006.4.29

 ハイビジョンカメラを使い始めて1週間。そろそろいろいろな癖が分かってきました。
 既に書きましたが、まずテープ録画ではないので、撮影済みの画像のプレビューが簡単に素早く行えます。その後の録画もテープエンドを探さずに済むので、要らぬトラブルがありません。モノクロのビューファインダに加えて、カラー液晶が搭載され、コントラストの低い被写体を撮影したり、画像のプレビューの際の機能が大きく向上しています。
 一方で困った部分もあります。16:9の横長ビューファインダーの左右両端がややボケてクリアに見えません。さらに、録画開始と終了時の動作音は、これまでのテープ録画機よりも耳障りで、神経質な野生動物の撮影では気になります。
 そして最も困ることが、せっかくの高精細な画像を家庭用ハイビジョンテレビに接続して、簡単に再生することが出来ないのです。

2006.4.28

 曇り空の下、バナナの花を見つけました。なかなか立派な造りです。これまでにも、ここでシマバナナの花を紹介しましたが、このように花らしい存在感のあるものではありませんでした。
 これが、本当のバナナの花で、シマバナナの花だから地味だったのでしょうか?それとも、これまで花と紹介したのは、開花状態ではなかったのでしょうか?よく解りません。


バナナの花
Ricoh Caplio R4


コフキヒメイトトンボ成熟雄
Ricoh Caplio R4
2006.4.27

 トンボのなかまは成熟と共に体色が変化するものが多く知られています。成熟に連れて鮮やかな体色になる種が多いのですが、このコフキヒメイトトンボの雄は地味な色彩です。雌より雄のほうが鮮やかな色彩であることがこれまた多いのに、この種類では朱色をしている未成熟雌が、最も鮮やかなのです。
 他種に比べて何とも地味な存在のコフキヒメイトトンボですが、体長自体2cm弱ととても目立たない存在なのです。

2006.4.27

 昨日は、一日中激しい雨が降り続き、撮影に出ることが全く出来ませんでした。そして今日は、打って変わって好天に恵まれました。水辺近くでは、いくつものリュウキュウベニイトトンボのペアが観察出来ました。
 この後、産卵行動に移ったと思うのですが、これが昨日の土砂降の後で幸いしたように思います。この池では、かなり水が溢れていましたから、昨日以前では産卵しても、無事に育ったものか否か不安です。


リュウキュウベニイトトンボ
Ricoh Caplio R4


リュウキュウハナイカダ
Ricoh Caplio R4
2006.4.25

 少し以前ならば、このリュウキュウハナイカダの花を山の中で目にする機会はそれ程少なくありませんでした。ところが最近、めっきり野生の株が減ったように感じます。一方で、園芸店で売られているのを目にするようになりました。
 野生株の数が減ると、希少性が高まって購入する人が増える。そのために野生株を採集する。そのような結果、野生では絶滅状態になった種類は過去にもあります。何とも困ったことです。

2006.4.23

 今回の西表島取材のテーマは、マングローブ林とそこに生息する生き物たちです。その中で、蟹のなかまが種類も多く、なかなかユーモラスなキャラクターなのですが、何れも神経質で近づくのが容易ではありません。
 それでもまぁ、ビデオカメラは遠くから離れていても比較的簡単に拡大して撮影することが出来ます。しかし、スチル写真となるとそうもいきません。時間を掛けて辛抱強く待たなければなりません。そうしてやっと、広角28mm相当の画角で、穴から出て来たオキナワハクセンシオマネキを捉えることが出来ました。


オキナワハクセンシオマネキ
Ricoh Caplio R4


SONY XDCAM HD PDW-F350
Ricoh Caplio R4
2006.4.22

 今回、実際に発注していたハイビジョンカメラが、昨日やっと西表島宛に届きました。実は、この機種の納品が今回の取材日程に間に合わずに、昨日までは姉妹機を貸し出して貰っていたのです。
 今回購入したハイビジョンカメラは、テープを使用せずにDVDのようなディスクを使用したタイプです。この方式にはいろいろなメリットがあります。テープのように巻き戻し、早送りをせずに必要な映像の頭出しを簡単に素早く出来ます。さらに、その直後にテープエンドを探さずに録画を開始しても、それまでの画像に上書きしてしまう心配もありません。テープのような接触ヘッドでもないので、再生による画像劣化がないのも魅力です。
 業務用モニタで観たハイビジョン映像は、鮮明そのもので、これまでモニタで確認出来なかったような微細な部分まで再現されています。これからは、撮影の際の構図にも変化が出てきそうです。

2006.4.21

 今、西表島の道路沿いでよく目にするのが、このマメ科植物の花。前回のアメリカフウロでは、本当にたくさんの方からメールを頂き(おひとりおひとりにお礼のメール差し上げずに申し訳ありません)、今回も皆さんに甘えてみようかという誘惑に負けそうになりつつも、自力で調べてみました。
 どうやら、コマツナギという帰化植物のようです。本土ではかなり繁茂しているところもあるようですが、沖縄本島では余り見掛けた記憶がありません。この和名は、「小松菜」を連想してしまうのですが全く関係がなく、「独楽(コマ)」とも関連はないのです。真相は「駒繋ぎ」で、馬を繋いでも折れない程、丈夫なことが由来なのだそうです。


コマツナギ
Ricoh Caplio R4


後良(しいら)川
Ricoh Caplio R4
2006.4.21

 今回の西表島は、どうも天気に恵まれません。初日は土砂降、昨日もほとんど雨と曇り。機材の都合で、今日までしか小型ハイビジョンカメラが使えないので、カヌーでの移動撮影とクレーン撮影が出来るか否か心配していたのですが、願いが通じたようで、今日は朝から薄日が射していました。
 マングローブ林に囲まれた川をカヌーでゆっくり遡りながら撮影をしたのですが、ときどき陽も顔出し、かなり亜熱帯らしい風景を撮ることが出来ました。「でも、これで青空があったらなぁ!」と繰り返しながらの撮影だったのですが、この後急に晴れ上がったのです。すっかり油断していた半袖の腕と顔は赤く焼けてしまいました。今年初めて夏が感じられる日となりました。

2006.4.19

 今日から3カ月ぶりの西表です。昨日到着したばかりのハイビジョンカメラを携えての取材です。
 同行された方の要望で、星砂の浜を訪れてみました。この場所は10年ぶりぐらいでしょうか?昔どおりに星砂が見られるか否か心配だったのですが、浜の景観自体はそれ程変わっていないように思います。
 そして肝心の星砂ですが、これも見ることが出来ました。と言っても、本当に星の形をした粒を見つけるのは、それ程簡単なことでもありません。もっとも、これは昔から同じようなもので、以前、TV番組の取材で黒い紙の上で、形のよいものだけをピンセットで一粒一粒選り分けたことを思い出しました。


星砂
Ricoh Caplio R4


ヤマトシジミ
Ricoh Caplio R4
2006.4.18

 ヤマトシジミが交尾していました。こうして見ると、雄と雌は随分違う姿をしていますね。
 多くの昆虫がそうであるように、雄よりも雌が大型です。そして、色彩もかなり異なります。ヤマトシジミは、高温期と低温期とでも異なる模様であることが知られています。翅を開いても、また全く違う姿です。さらに、鱗粉の脱落による差異も生じます。このような変異をすべて網羅した図鑑があれば理想的なのですが。

2006.4.18

 今日は、今年になって初めて暑さを感じる気候でした。昆虫たちの活動も、かなり本格的になってきたように感じます。
 セイヨウタンポポの花で1匹のオキナワツヤハナバチが、長い口吻を伸ばして盛んに蜜を吸っていました。かなり接近して撮影していても、全く気にしません。周りをアシナガキアリが行ったり来たりを繰り返していても、これもまた全く気にならない様子でした。
 余程、美味しい蜜のたくさん出ている花だったのでしょうか?余程、食いしん坊のハチだったのでしょうか?あるいは、久しぶりにありつけたご馳走だったのでしょうか?う〜ん、どれも科学的ではありませんねぇ・・・


オキナワツヤハナバチ
Ricoh Caplio R4



Ricoh Caplio R4
2006.4.18

 これまで、あまり気に留めていなかった植物が急に気になり始めました。花のときは、小さな白い花を着けているだけで、実に地味な存在に映ったのです。ところが、種子の段階になって実にその形が面白く感じるのです。
 気になって図鑑で調べてみましたが、該当する種を見つけることが出来ませんでした。きっと普通種だと思うのですが。いや、見落としたのかもしれません。かなりボリュームのある図鑑なのですが、そこに掲載されている写真は、何と言うか、、、ある意味印象派の世界なのです。かなり広い解釈を適用して初めて探してる種に行き当たることも多々あります。しかし心配することはありません、明日になると突然、この植物の和名が解明されているかもしれませんから。それは、親切な方からのメールに依って。
※本当にたくさんのメールを頂戴し、ありがとうございました。「ゲンノショウコ」と「アメリカフウロ」という2つのお答えを頂いたのですが、アメリカフウロのようです。本当にありがとうございました。

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