南島漂流記
2006年3月後
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ソメイヨシノ
Ricoh Caplio R4
2006.3.31

 昨年から手掛けてきた大きな仕事が完成に近づき、納品のために上京しました。その東京はちょうどソメイヨシノの花が見頃を迎えています。
 沖縄の亜熱帯らしいカンヒザクラも好きなのですが、やはり桜の花というと、このほんのり薄紅色を漂わせているソメイヨシノが馴染み深く感じます。決して派手な花ではありませんが、この華やかさは何処からくるものなのでしょう.何処か心騒ぐ何かがあります。そして散るときの桜吹雪は、また心を揺さぶるものがあります。不思議な花なのです。
 私の記憶が正しければ、28年前の今日、琉球大学入学のために沖縄に渡ったのです。そして、それがソメイヨシノだけではなくカンヒザクラのすばらしさも知る切っ掛けとなったのです。

2006.3.30

 今日も昨日に続き、一日よく晴れ渡りました。昨日と違うのは、気温も上昇しとても暖かかったことです。いえ、汗ばむ陽気といったほうがよいでしょう。
 それなのに、相変わらず昆虫の姿はそれ程多くありません。きっと、これから急に数が増えるのに違いないのですが。
 そんな晴天の元、1月2月に花を着けていたカンヒザクラの実が熟し始めました。写真は、ちょうど見栄えのする色の段階を選びましたが、本当に糖度が上がり美味しく感じるのは、もっと濃いアメリカンチェリー色になった状態です。


カンヒザクラ実
Ricoh Caplio R4 Speedlight


ツマグロキンバエ
NikonD200 MinsectorIVca Speedlight
2006.3.29

 快晴の一日でした。大気もクリアで、気持ちよく晴れ上がりました。4月も目前にした好天の下、虫の眼レンズを装着したカメラを手にフィールドに飛び出したのですが、昆虫の姿は疎らなのです。恐らく、低温が原因でしょう。見た目は、春のポカポカ陽気ですが、晴れていても結構肌寒さを感じます。
 それでも諦めきれずにしばらく歩き回った末、荒れ放題の畑の隅にウイキョウの黄色い花が咲き乱れているのに出遭いました。丹念に花を見て回るのですが、やはり昆虫の姿は僅かなものです。何とか、ナナホシテントウを見つけましたが、低温の所為か、あまり活動的ではありません。唯一活動的だったのが、このツマグロキンバエたちでした。

2006.3.28

 ミゾカクシは、田圃の畦道などで見られる種で、水路を隠すくらいに茂るために、この名前が付けられたようです。別名のアゼムシロも、やはり畦を覆い尽くす繁殖力の強さを表したものです。
 全国的に分布しているようですが、沖縄では近年激減しているようです。それは、稲作が衰退してきているのが原因でしょう。
 このような状況に置かれている存在は植物だけではなく、水生昆虫にも多く見受けられます。元々は自然の水系に生息していたものが、そのような生息地の枯渇により、水田という環境に強く依存するようになり、さらに水田の減少によって個体数を減らしているわけです。本来の自然生息環境が残っていればよいのですが、皮肉な結果です。


ミゾカクシ
Ricoh Caplio R4


ナンゴクネジバナ
Ricoh GR Digital Speedlight
2006.3.28

 今日は晴れたものの強風が吹き荒れる中で、虫の眼レンズによる植物のビデオ撮影をしました。
 虫の眼レンズによる植物の撮影というのは一見ミスマッチなようで、今月24日に紹介したとおり、意外と相性はよいのです。
 植物の特徴ある部分を拡大し、かつほぼ株全体も見えますし、さらには生育環境まで見えてきます。ビデオですと、これらの要素すべてを見せるためには、ズーミングを多用することになりますが、虫の眼レンズですと画角を固定したままで事足りるのです。
 同時に撮影したスチル写真は、今日は反対に通常の広角接写にしてみました。最近、虫の眼レンズを多用していると、このほうが却って新鮮にも感じるのが不思議です。

2006.3.27

 今日の沖縄の天気は今ひとつハッキリしない、曇りときどき雨、一時薄日といった状態です。数日ぶりにいつもの琉大の南口にある植込みに行ってみました。
 いつもどおりのヤマトシジミ、ユウレイセセリ、イチモンジセセリ、ヒメカメノコテントウ、ダンダラテントウ、ヨツモンカメノコハムシ、ホシスジオニグモ、ナガマルコガネグモに混じって、ハエのなかまが目に付きます。これは、きっと近くに動物の死骸か糞があるに違いないと覚悟したのですが、被写体探しのために植込みの周りを何周しても、そのような物は見当たりませんでした。
 そのような物を見ずに済んでよかったと思う反面、覚悟していたのになかったのは拍子抜けでもあります。果たして、このハエは何のためにこの場所に集まっていたのでしょうか?


ハエの一種
NikonD200 MinsectorVca SpeedlightX2


ミモザ・満開
NikonD200 VR18-200/3.5-5.6ED
2006.3.26

 東京の実家の庭のミモザの花が、ついに満開の季節を迎えていました。冬の寒い時期から、その花の色が伺えましたから、随分長い期間楽しめる花です。
 東京ではちょうどソメイヨシノの開花時期にも当たり、いろいろな桜の名所は賑わっていましたが、このミモザも遠くから眺めるとなかなかの華やかさ。本当の春がやって来たことを実感できます。

2006.3.25

 急遽一泊で、東京に出てきました。今夏、糸崎公朗さんを中心にしたグループ写真展を開催するための話し合いです。それに先立って、ちょうどビッグサイトで催されている「Photo Imeging Expo」も見てきました。
 生憎年度末に当たり、参加者は多くなかったのですが、いつものインターネット掲示板上だけのやり取りとは比べられない内容でした。と言うものの酔っていて、「どぜう」の味以外、あまり内容を余り覚えていないのですが・・・


写真展の打ち合わせ
NikonD200 MinsectorVca Speedlight


ナンゴクネジバナ
NikonD200 MinsectorVca SpeedlightX2
2006.3.24

 またまた冬に逆戻りです。もう4月も目前というのに、この寒さはどうしたものでしょう。
 半ば撮影は諦めながら、夕方近くのコンビニに出掛けました。帰り道に空き地の脇を通ると、チガヤの合間にピンク色の花が見えます。最初はムラサキカタバミかと思ったのですが、何処か雰囲気が違います。よく見ると、今年初めて見るナンゴクネジバナです。ところが、持っていたカメラは何故か、虫の眼レンズ付きの一眼レフだけ。何処かミスマッチな機材ですが、せっかくの初物ですから、レンズを向けてみました。
 ナンゴクネジバナは小さいながらもランの花ですが、株全体を写しながら、そのことも判るように撮影するのは意外と難しいものです。虫の眼レンズで手前の花を拡大しながら、背景にもたくさんの花が着いていることを見せる構図は、実は虫の眼レンズに打ってつけの状況だったのです。

2006.3.23

 悪天候のため、昨日撮影した映像です。虫の眼レンズによる映像の面白さは、その映像を見ている人間が、昆虫と同じような大きさになって、昆虫の世界に入り込んだような錯覚を味わえることです。
 そのためには広い画角と深い被写界深度が必要なのですが、そのような錯覚を濃密に味合うためには、アングルも重要なのです。上から昆虫を見下ろすようなアングルではあまり効果はありません。昆虫と対等な目線、あるいは下から見上げるようなアングルが有効なのです。このようなアングルを実現するには、先端のメインレンズはなるべく小さなことが重要になります。現在は直径が9mm程の製品を使用していますが、極端な話、昆虫の眼と同じくらいの大きさになると、もっと昆虫と対等な雰囲気が出せると思うのですが。


イチモンジセセリ
NikonD200 MinsectorVca Speedlight


ヤマモモの実
Ricoh Caplio R4 Speedlight
2006.3.23

 今日は強風と、ときどき落ちてくる雨に、虫の眼レンズによる撮影はお休みです。事務所の隣の駐車所ではヤマモモの実がかなり色づき始めています。このような実りは、何処か秋のイメージがあるのですが、このヤマモモは春先に結実します。
 1週間程前から使い始めたリコーキャプリオR4ですが、とても安定した作動をしています。本当に、これ1台でほとんどの撮影をこなしてくれます。バッグの片隅にいつも入れておけば、余程特殊な撮影以外は困りません。これは前機種のR3も同じなのですが、7.1倍の高倍率ズームなのに意外な程ボケが奇麗なのです。これも嬉しいポイントです。

2006.3.22

 このところ、ヒメキランソウの花にやって来るハチのなかまを度々、虫の眼レンズで狙っています。しかし、体長3〜5mm程度で神経質なためになかなか鮮明な画像が得られません。今日は種名を調べるために、オーソドックスな方法でも撮影してみました。
 と言ってもそのために使用した機材は一眼レフではありません。コンパクトデジカメです。フィルム時代には、このような小さな昆虫を拡大して撮影するには一眼レフとマクロレンズの組合わせしか考えられませんでした。しかし、コンパクトデジカメの背面にある液晶モニタはファインダー代わりでもあり、その機能は正に一眼レフそのもです。接写に強い機種であれば、このような一眼レフ顔負けの写真が簡単に撮れてしまうのです。


ハチの一種
Ricoh Caplio R4 Speedlight


ヒラタアブの一種
NikonD200 MinsectorVca SpeedlightX2
2006.3.22

 新型の虫の眼レンズの特性を最大限に活かした映像というと、飛翔する姿を真下から狙ったものではないでしょうか。今日もそのようなカットを狙ったのですが、なかなか巧くいきません。やっとホバリングするヒラタアブのなかまを5、6カット撮影出来たのですが、シャッタースピードの設定が遅め(1/40sec.)だったので、残念ながらブレが目立ちますね。
 さて、ダハプリズムによって光路を90度屈折させたところ、解像度が向上した謎ですが、どうもダハプリズムのケースの内部に小さなレンズが組み込まれていて、それが偶然にもメインレンズの収差を打ち消すような関係になっていたのではないかという推測が有力になってきました。

2006.3.21

 新型の虫の眼レンズ'Minsector'の解像度が向上した原因のひとつに、先端のメインレンズの個体差、つまり特に出来の良い製品に当たったことが考えられます。
 そこで、これまで使用してきたレンズと入れ換えてテスト撮影をしてみたのですが、どうも明らかな差は認められませんでした。やはり、ダハプリズムを使用したこと自体が好結果を生んでいるのでしょうか?
 より厳密なテストをしたかったのですが、今日は晴れたり曇ったり雨が降ったり風が収まらなかったりと不安定な気象条件で、また次回の宿題ということになってしまいました。


ヨツモンカメノコカハムシ
NikonD200 MinsectorVca SpeedlightX2


新型虫の眼レンズV型
Ricoh Caplio R3
2006.3.21

 数日前に製作した新型虫の眼レンズは、このような形をしています。レンズを90°上向きに取り付けてあります。つまり、非常にローアングルに強い構造なのです。
 もちろん簡単に90°曲げられる訳ではありません。光路を90°屈折させる部分には、カメラのアングルファインダーのダハプリズムを使用しています。そのために、ファインダー像は左右天地とも正像なのです。このアイディアは、糸崎公朗さんから頂戴したものです。
 このシステムにしたところ、画像がこれよりも鮮明になって驚いているのですが、その理由は判りません。
 これまで虫の眼レンズで撮影した場合、データにはInsecteye-Lensと記していましたが、何かオリジナルの名称はないかと考えていました。今回「MINATO」と昆虫の「Insect」を組み合わせて「Minsector」という名称にしてみました。

2006.3.20

 ときどき立ち寄る公園で、ちょっと可愛らしい花をみつけました。カメラを向けていると、ちょうどそこを通りかかった犬の散歩途中の女性が「あ、それは野生のノイチゴですよ」と教えてくれました。「そうなんですか?ありがとうございます」とお礼を言って戻ってきたのですが、調べてみると「ノイチゴ」という和名の植物は見当たりません。
 確かにイチゴのなかまのようですが、果たして本当の和名は何でしょうか?
※図鑑で調べたところ、ナワシロイチゴのようです。


ノイチゴ?
Ricoh Caplio R4 Speedlight


ユウレイセセリ
NikonD200 MinsectorVca SpeedlightX2
2006.3.20

 新しく製作した虫の眼レンズですが、その目的は解像度の向上を狙ったものではありません。これまでと同じ光学系の間にあるパーツを組み込んだのですが、常識的に考えると解像度は低下しそうなものです。ところが、明らかにこれまでのタイプよりも解像度が向上しているのです。予想もしなかった副産物です。
 偶然にも、光学系の中間に組み込んだパーツとの相性がよかったのか、それとも、今回使ったメインレンズの個体差なのか、比較テストをしてみないと判りません。嬉しい誤算なのですが、ただひとつ、これまでのタイプより性能的に後退した点があります。それは、被写界深度が浅くなってしまったことです。

2006.3.19

 3月も下旬に差し掛かり、カンヒザクラの花もほとんど見られなくなってきました。代わりに小さな実が色づき始めています。
 ソメイヨシノの開花前線が北上する中、既にサクランボが色づいて来ているのは南国ならではの光景のようですが、もともとが寒い季節に開花するカンヒザクラ(寒緋桜)なのですから、当然と言えば当然なのです。
 熟して甘みを感じられるようなるのは、実が黒味を帯びてくる頃です。


カンヒザクラ実
Ricoh Caplio R4


セイヨウミツバチ
NikonD200 Insecteye-LensVca SpeedlightX2
2006.3.19

 新型の虫の眼レンズのフィールドテストをしてみました。とてもローアングルに強いタイプなので、このように花に飛来するミツバチを真下から撮影することも可能です。
 かなり新鮮なアングルからの映像が期待出来ますが、これまでと違ってノーファインダーで構図を決めるのに苦労し、画面から被写体が外れているカットを量産してしまいました。まぁ、次第に慣れるとは思いますが。

2006.3.18

 今日は、一日中断続的に強い雨が降り続き、野外で撮影をすることは出来ませんでした。そのため、新しいタイプの虫の眼レンズの製作に充てました。
 室内でテスト撮影をしただけですが、解像度は悪くないと思います。まだ、完成ではありませんが、充分に実用性は感じられます。これまでのタイプに置き換わるものではなく、状況によって使い分けていくことになると思います。


新型虫の眼レンズテスト
NikonD200 Insecteye-LensVca Speedligt


ガガンボモドキの一種
Ricoh Caplio R4 Speedlight
2006.3.17

 今日は、ほぼ一日快晴でした。早速、昨日届いたリコーキャプリオR4のテスト撮影に出掛けました。
 ところが不思議なもので、暖かいというよりも暑い程の陽気なのですが、昆虫の姿は少ないのです。これから一斉に出現して来る端境期に当たっているのでしょうか?
 そんな中、やっと見つけたやや大型の昆虫が、このガガンボモドキのなかまです。夕暮れの逆光に照らされる姿に、弱めにストロボを焚き、シャドー部を和らげました。
 まだ前機種R3との決定的な違いは認識出来ませんが、撮影された画像に決して悪い印象はありません。なかなかクリアでシャープに感じられます。

2006.3.16

 リコーの新製品、キャプリオR4が届きました。R3からの変更点は、撮像素子の画素数が500万から600万に引き上げられたこと。背面の液晶モニタの画素数も増加したこと、ボディの手に触れる金属部分が滑り難い表面処理に変わったことなどです。
 一見地味な変更ばかりですが、前機種R3自体、発売当初よりファームウェアのバージョンアップを積み重ねる毎に、着実にその機能が向上してきた実績があります。その蓄積の上に設計されたR4ですから、より成熟した内容が期待出来ます。事実、R3は気軽な撮影では、実に便利な機種なのです。R4ではそれからさらに実用性を高めているものと期待出来ます。GXからGX8のときも、一見地味な改良ばかりでしたが、実際両機種を使ってみると、とても好感の持てる内容だったことも思い出されます。
 早く、フィールドで昆虫相手にその実力を試してみたのですが、今日は生憎の悪天候、そしてこれからTVの仕事なので、明日までお預けです。


Ricoh Caplio R3とR4
Ricoh Caplio GX8

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