南島漂流記
2006年1月前
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2006.1.15

 今日から3日間、東京で打ち合わせです。天気もよく、何か日記ネタはないかと実家の回りを散策してみるのですが、やはり冬の東京には、そうそう画になる被写体は転がっていません。
 そんな中、意外だったのが、ヤツデの若い実がもう着いているのです。沖縄にも見た目そっくりなリュウキュウヤツデがありますが、花が咲くのが4月頃ですから、近縁種でありながら、実の着く時期はかなり遅いことになります。温帯と亜熱帯で時期的に逆転しているものもあるのですね。


ヤツデ
Ricoh GR Digital Wide-conversion Lens


シマバナナの花
NikonD200 Insecteye-LensIIIAa' Speedlight
2006.1.14

 今日は全国的に春めいた陽気だったようですが、沖縄もかなり暖かい一日となりました。早速、虫の眼レンズのテストにと外に飛び出したのですが、急に気温が上がったからといってすぐに虫の数が増えるわけではありません。
 なかなか虫の眼レンズに相応しい被写体に出会えませんでした。何とか見つけたのが、シマバナナの花に群がるアシナガキアリでした。もっとも、これもちょっと高い場所だったため、ノーファインダー撮影になり、手前の空間が広く入り過ぎていますね。本当の春が待ち遠しい限りです。

2006.1.14

 昨日撮影した写真のセットは、このような状態です。巷では、このワイヤレスストロボが予想以上に大きく不評をかっているようですが、このような使い方では支障を来すような大きさではありません。これまで使用してきたSB-50DXに比べると、かなりコンパクトで安定性があります。
 この撮影セットを眺めていて、ふと思いました。昨日、ニコンのフィルムカメラ部門を大幅に縮小するニュースが世界を騒がせました。そのニコンが、経営資源を集中させたいデジタル部門の最新鋭カメラとストロボ。そのストロボの発光部に取り付けたデュフューザーは、フィルムケースを利用したものです。今ではまだ、いくらでも身の回りに転がっていて、ふんだんに使えますが、やがて希少品になってしまうのでしょうね。


改良型虫の眼レンズType IIIAa'
Ricoh Caplio R3 Speedlight


ホシスジオニグモ
NikonD200 Insecteye-LensIIIAa' Speedlight
2006.1.13

 ニコンのSB-R200という、小型のワイヤレスストロボが届いたので、早速虫の眼レンズに装着してテスト撮影してみました。
 当初、メインレンズの手前にデュフューザーを取り付けて、カメラの内蔵ストロボで撮影出来ないかと考えたのですが、テストの結果は思わしくなく、このストロボの到着を待っていたのです。
 発光部にフィルムケースを利用したデュフューザーを取り付け、撮影してみたところ、画面全体に光が回り、なかなかよい印象です。これで、虫の眼レンズも、何とか実用的な完成の域に達したのかもしれません。昆虫達の一斉に出現する春が待ち遠しいですね。

2006.1.12

 タイミングよいことに、年頭にスチル撮影機材が、現時点での完成の域に達したように思われます。滅多にあることではないので、並べてみました。
 左端から時計回りに、サンパックPX40Z付きタムロン90mmF2.8マクロ、VRニッコール18-200mmF3.5-5.6ED付きニコンD200、コーワバリフォーカル1.6-3.4mmF1.4Xニッコール20mmF2.8虫の眼レンズIIIAa、VRニッコール80-400mF4.5-5.6ED、ケンコーX1.4テレプラスプロ300、タムロン11-18mmF4.5-5.6、シグマ28-80mmf3.5-5.6改造拡大専用レンズS280、DXフィッシュアイニッコール10.5mmF2.8、ニコンSB-30と専用ワイコン付きリコーGR Digital。
 これらの機材で、虫の眼映像と対角180度魚眼に加えて、35mm版換算で16.5mmから840mmまでの画角が得られます。撮影倍率も最高3.5倍までがカバー出来ます。さて、今年はこの装備で、どのようなシーンに対することになるでしょう。


2006年スチル撮影機材
Ricoh Caplio R3


アシナガキアリ
NikonD200 Original Macro LensS280 Speedlight
2006.1.11

 今日は、拡大マクロ専用システムの光の回り具合を確認するために、夜暗くなってから撮影してみました。と言っても、高速シャッターを切れば、日中でも同様に確認することは出来るんですが。
 真冬の夜に昆虫が活動しているか心配でしたが、すぐにハイビスカスの蕾のアブラムシに集まるアシナガキアリを見つけることが出来ました。
 その結果は、夜を感じさせないライティングになることが確認出来、一安心でした。それよりも、高倍率撮影のためにワーキングディスタンスが短く、被写体を照明するのに苦労しました。

2006.1.10

 気温の低下とともに姿の少なくなっていたヨツモンカメノコハムシにも出遭いました。しかも、交尾をしていました。ついつい、このような元気な昆虫達の姿に遭遇すると、このまま春にならないかなぁ?などと思ってしまうのですが、それはまだまだ甘いですね。
 背景も明るく照明されますし、影の出方も柔らかで、ますますこの撮影セットに嵌まりそうな気がします。ニコンD200を購入するまで、一眼レフ内蔵ストロボは、なくてもよい緊急時限定使用程度の存在に思っていたのですが、いろいろくふうして使えば、なかなか威力を発揮する侮れない存在なのですね。


ヨツモンカメノコハムシ
NikonD200 Original Macro LensS280 Speedlight


ダンダラテントウ
NikonD200 Original Macro LensS280 Speedlight
2006.1.10

 今日は一日、好天が続き穏やかな撮影日和となりました。明日からはしばらく冬の天気に逆戻りとの予報なので、午後、カメラを手に事務所の周りを散歩してみました。
 やはり天気がよく気温も上がると、出逢う昆虫の数も違ってきますし、活動的な姿が見られます。
 まずは、アブラムシを捕食するダンダラテントウです。35mm版換算で、2.5倍前後の倍率で撮影しています。この画像をプレビューしていて気付いたのですが、このセットで撮影すると、背景にまでよく光が回るのです。つまり、背景が暗く沈まずに明るく写り、とても自然な感じになるのです。通常は、スローシャッターを切って、意識的に背景を明るくするのですが、そのような細工をしなくてもちょうど良い感じになるのです。不思議ですね。

2006.1.10

 ここ数日、マクロ撮影をしている撮影機材を見て頂きましょう。こんな簡単なセットなのです。これでいて、35mm版に換算して約等倍からレンズ単体で2.5倍まで、1.4倍テレコンとの組合わで3.5倍までの撮影が可能となります。
 最近は、そのような高倍率接写はあまりしていなかったのですが、以前は改造小型ベローズと改造2灯ストロボを組み合わせて、この倍率域をカバーしていました。かなりコンパクト性を工夫したセットでしたが、それでも重量は2kg弱ありました。それが、今回のセットでは、およそ半分の1kg強です。カメラボディをD2XからD200に換えたこともあって、とても機動性が増したように思います。


D200拡大専用マクロセットS280
Ricoh Caplio R3 Speedlight


アシナガキアリ
NikonD200 Original Macro Lens Speedlight
2006.1.9

 この改造レンズのもうひとつの利点に、小型軽量なことが挙げられます。重量は元々255gの製品ですが、外した前玉が45gですので、差し引き210gしかありません。
 一方、キヤノンの1〜5倍マクロレンズは710gもありますし、定価は138,000円。新品ながら定価30,000円のところを8,000円で手に入れたこのレンズは、なかなかのお買い得だと言えるでしょう。
 さらに、付属していたフードの一部を切り取って、そこに乳白色の拡散板を取り付けたところ、全倍率でニコンD200の内蔵ストロボで撮影出来るようになったので、極めて手軽に高倍率撮影が可能です。

2006.1.9

 今日も、昨日改造したばかりの拡大専用レンズでの撮影です。しかし、こういうときに限って、季節は冬、天気も芳しくありません。それでも何とか、ツワブキの花にやって来る昆虫たちにレンズを向けてみました。
 2日間、このレンズのテストをしてみての感想ですが、昨日も書いたとおり、カリカリのシャープ感はありません。しかし、それでは解像度が低いかというとそうではありません。柔らかい描写の中にもしっかりとした像があるのです。このような描写は、定評のあるタムロン90mmF2.8マクロレンズを思い出させます。


ツマグロキンバエ
NikonD200 Original Macro Lens Speedlight


トゲゴミグモ
NikonD200 Original Macro Lens Speedlight
2006.1.8

 同じく改造拡大専用接写レンズでの撮影です。レンズ単体での最大撮影倍率で、長辺で14mm前後の撮影範囲になります。35mmに換算すると、2.5倍程度になります。クモの体長は、5〜6mmといったところでしょうか。
 このような拡大専用レンズは、ニコンユーザーにとっては、極めて貴重な存在なのです。キヤノンには、1〜5倍の高性能な拡大専用マクロレンズがあり、いつかこのニコン版が出るのではと期待し続けているのですが、実現されていません。撮影倍率幅はこれに及びませんが、かなり近い使い方が出来るので、しばらくは、このレンズに高倍率撮影を頼ることになりそうです。

2006.1.8

 このところ、ズームレンズを改造して拡大専用接写レンズにするのが流行っています。昆虫写真家の海野和男さんが考えられた方法で、28-80mm程度の標準マクロレンズの前玉を外すと、それが拡大専用のマクロレンズになるというものです。
 私が改造したレンズは、撮影範囲を35mmに換算して、1〜2.5倍程度の撮影が出来ます。X1.4テレコンを組み合わせると、最大撮影倍率は3.5倍程度になります。
 この写真は、最低撮影倍率での撮影で、長辺で35mm程の範囲が写っています。カリカリなシャープさは感じられませんが、被写体の細部はよく解像されています。実用性は充分なようです。


ツルグミ?の花
NikonD200 Original Macro Lens Speedlight


アコウの実
Ricoh Caplio R3
2006.1.7

 今日も小雨混じりの寒い一日になりましたが、ときおり陽も顔を覗かせることもありました。そこで、沖縄本島南部のマダラチョウの集団越冬地に出かけてみました。
 残念ながら、越冬するチョウはアサギマダラ1頭しか見つけられませんでした。代わりに、その越冬地で目に付いたのがこのアコウの木の幹を覆う若い実です。アコウやイヌビワは、年に数回実を結びますが、こんな寒い季節にも見られるとは思いませんでした。
 そして、ふっと西表島にあるアコウの巨木のことを思い出しました。林道脇の谷間に聳えるアコウの木の近くでは、イリオモテヤマネコの活動痕も度々確認されています。そして、昨年一年間、いつかそのアコウに実がたわわに実り、それを食べに飛来したヤエヤマオオコウモリを狙うヤマネコがアコウの幹を登る姿を思い描いていたのです。もしかすると、そのような光景が今、西表島で再現されているかもしれません。今年も気持ちは西表島から離れられそうにありません。

2006.1.6

 今日は少し残念なお知らせがあります。私が沖縄のTV局、琉球朝日放送(QAB)で担当している「リュウキュウの自然」のコーナーは、これまで過去の放送分までインターネット上で視聴可能だったのですが、今後見て頂く事が出来なくなりました。
 理由は、番組内に使用されているBGMの著作権が、半永久的にアーカイブされるインターネット使用まで想定されていなかったことに因ります。これは、業界全体の問題であって、個人的な努力でどうなるものでもありません。従って、何れこの問題が解決されるのを待つしかありません。
 昨日の放送内容は、昨年末やっと撮影に成功したイリオモテヤマネコの映像紹介だったために、楽しみにされていた方も多いようです。何ともタイミングの悪いことですが、致し方ありません。今年の12月には、沖縄の民放局でも地上派デジタル放送が始まります。そのためには、徐々に撮影や編集環境もハイビジョン対応に移行しなければなりませんん。今年は、映像の世界でも大変革の年となりそうです。


リュウキュウの自然
Ricoh GR Digital


年賀状改訂版
(SONY DSR-570WS CanonYJ19X9B4 IRS)
2006.1.5

 昨年末にビデオ撮影したイリオモテヤマネコの画像を使って、年賀状を作り直しました。年末は宮古島、西表島でしたので、数枚の見本をプリントしていただけだったので、ほとんどの方にニューバージョンでお出しすることが出来ました。
 しかし、今年の年賀状には泣かされました。当初、昨年から全国発売された郵政公社製の「光沢紙」を使ってみたのですが、その品質には疑問があります。まず、品質の均一性に欠けます。製造ロットが異なると、印刷ムラが出たり、プリンターでの紙詰まりの多発、裁断面のケバ起ちなどの点で差があり過ぎます。また、印刷面への不純物の混入なども数枚ありました。さらに、今時顔料インクへの未対応、割高な価格(1枚60円)、購入の不便さなどまだまだ問題が多過ぎます。今年末までには、何とかして欲しいものです。
 さて、今日は今年最初のTVのレギュラーコーナー担当の日です。早速、撮影に成功したイリオモテヤマネコの映像を紹介する予定です。

2006.1.4

 今年の年末年始は、比較的好天に恵まれ、気温も高めの毎日です。こんな沖縄の冬ならば、観光客の皆さんにも喜んで貰えることでしょう。いつも、冬の沖縄に来たいという知合いに、「冬の沖縄だけはやめといたほうがよい」と説得するのに骨を折ります。ハワイやグァムと同じような気候との発想からだと思うのですが、北風と雨の体感温度の低い沖縄が現実なのです。
 さて、穏やかな陽射しに照らされたシランの花を200mm相当の画角で撮影してみました。かなりシャープで満足のいく画像です。発売当初のこのカメラは、望遠端近くでは、合焦率が悪くブレ防止機能も充分とは言えませんでした。しかし、その後のファームウェアのバージョンアップで格段に改善され正直驚いています。ハードはそのままソフト面だけでこれだけ違うのかと。宇宙の遥か彼方を飛行する探査機にトラブルが生じた際に、プログラムを書き換えて対処する世界に何処か共通しているような感覚です。


シラン
Ricoh Caplio R3


Ricoh Caplio R3 Speedlight

NikonD200 VR18-200/3.5-5.6ED Speedlight
リュウキュウヒメジャノメ
2006.1.3

 同じ被写体をコンパクトデジカメと一眼デジカメで撮影したものです。コンパクトデジカメは、35mm換算で100mm相当の画角、一眼デジカメは同じく300mm相当の画角での撮影です。一見して、撮影データの間違いではなかと思われるかもしてませんが、決して、間違いではありません。よりまとまりのある構図で、アップで写っているのが、コンパクトデジカメなのです。しかも、短い焦点距離でより大きく写っています。
 両者の大きな違いは、撮影アングルなのです。背景を見比べれば解りますが、コンパクトデジカメのほうはハイアングルで、一眼デジカメはそれよりもローアングルで撮っています。この差は何故生じるかというと、コンパクトデジカメのボディ背面の液晶は、撮影時のファインダーにもなるライブビュー機能があるために、両手を伸ばして高く掲げてもフレーミングが可能なのです。しかし、一眼レフはミラーによってレンズからの光が遮られていることもあって、ライビューが出来ないのです。一眼デジカメの背面液晶もライブビュー機能が備わり、バリアングルになれば、極めて便利になると思うのですが。それにしても、コンパクトデジカメの光学ファインダー搭載にこだわる人がまだまだ多いのは不思議でなりません。

2006.1.1

 今年も、やはりイリオモテヤマネコ探しから始まりました。昨年は、このイリオモテヤマネコの活動痕探しに明け暮れたように思います。足跡、糞、鳥の羽毛などの採餌痕を探して、それらの集中して見られる場所で、撮影を試みるのです。
 しかし、皮肉なことにそのような痕跡を目当てに見つけ出した場所での撮影は、ほとんど空振りに終わっています。何となく、雰囲気的に出てきそうだと見当を付けた場所での撮影のほうが、少ないながらも成果が上がっているように思います。
 このツワブキとハブカズラがなかなかよい雰囲気で並んでいる場所のすぐ近くにも、如何にもヤマネコの現れそうな場所を見つけ、昨年末に自動カメラをセットしておきました。今日確認した結果、1枚もシャッターは切れていませんでした。
 昨年、イリオモテヤマネコの待機撮影でブラインドの中にいた時間を概算してみました。おおよそ270時間前後なのですが、その結果撮影出来たのは2回、合計110秒程なのです。時間にしてわずか0.01パーセントの収穫です。今年もこのような仕事が続きます。


ツワブキとハブカズラ
Ricoh GR Digital


元旦
Ricoh GR Digital Wide-conversion Lens
2006.1.1

 西表島での年明けです。このように取材旅行先で正月を迎えたのは初めてではないでしょうか。
 昨日のような好天には恵まれませんが、昼前には雨も上がり、撮影にも出かけることが出来そうです。今年のフィールドでは、どのような亜熱帯の生き物たちとの出遭いが待っているでしょう?

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