南島漂流記
2005年7月前
>戻る

2005.7.15

 今日はくっきりと晴れ渡り、初夏らしい一日です。植え込みのランタナも満開となり、そこには、ウスキシロチョウ、アオスジアゲハ、シロオビアゲハなどが絶え間なく訪れ、青空をバックに乱舞しています。
 これは絶好のチョウの飛翔カットをものにするチャンスと思ったのですが、残念ながら風が強くなかなか巧くいきませんでした。
 風が強いのは、台風5号が接近している影響です。そう言えば、先日の空撮のときにお世話になったヘリのパイロットの方が「本当に大気の状態がよくクリアなのは、台風の直前」と言われていたのを思い出しました。今日、西表島や与那国島の上空からは、どのような風景が広がっていたのでしょうか。


ウスキシロチョウ
Ricoh Caplio GX8 Wide-conversion Lens


QAB会議後の懇親会
Ricoh Caplio GX8 Wide-Conversion Lens
2005.7.12

 今日は琉球朝日放送の会議に出席しました。ちょうど節目の100回目の会議ということもあり、会議終了後に懇親会が持たれました。
 会場は沖縄市にある東南植物楽園。日没を挟み、貸切状態の園内での宴は、なかなか優雅なひとときでした。
 この時期、既に梅雨明けを迎えた沖縄は、日中は猛暑に悩まされていますが、このような楽しみは夏ならではでしょう。

2005.7.11

 この1ヶ月程、陽が昇るとその日の天気を心配し、大気の状態を気にする毎日でした。ヘリの空撮をその日に行うかの判断を下すためです。その結果は、ベストではなかったにしても、許される日程の中では、90点の選択だったでしょう。
 一昨日、今回の最後の空撮予定地の与那国島に向かう途中、ジェット機で西表島の上空を通過しました。そのコースは、ほとんが今月1日に空撮をしたときとオーバーラップしていました。ヘリよりも高高度で見る西表島は、かなり大気の状態もよく、クリアに見えました。こんなもんでしょうかねぇ?
 近年、航空機の離発着時の電子機器の使用制限が厳しく、なかなか機窓からの撮影が難しい時代となりました。離島では、離発着時こそが最高の撮影状況であることが多いのに歯がゆいばかりです。携帯電話など所謂、電波を発する機器の制限はともかく、現状のようなすべての電子機器の使用制限は、本当に必要なのでしょうか?スチル写真ならば、完全機械式のフィルムカメラ(露出計も非搭載?)を用意すればよいかもしれませんが、ビデオとなるともうお手上げです。


西表島北西部
Ricoh Caplio GX8


チャイロカナブン
NikonD2X VR Nikkor80-400/4.5-5.6ED Speedlight
2005.7.10

 今回の与那国島で、最初に撮影したのが、カラスザンショウに集まるヨナグニクマゼミでした。
 その同じ木には、ノブオオオアオコメツキというルリ色に輝く、与那国島固有種の甲虫も集まっています。今まで、1匹ずつ見たことはありますが、一度にまとまって見たのはこれが初めてです。
 さらに、この木で最も多く見られる昆虫がチャイロカナブンです。この3種類の昆虫が入り乱れて、樹液の出ている場所などを巡って争いが繰り広げられます。さらに、同種の間でも、餌場や交尾相手を巡っての争いの連続です。
 これだけ多く見られるチャイロカナブンも、与那国島固有の昆虫だったら面白いのにと思っていたところ、図鑑では与那国島固有亜種として扱われています。しめしめ、これでTVの一回分のネタになりそうです。

2005.7.10

 空撮も終わり、今日与那国島から沖縄本島に戻ります。但し、今日は空撮の予備日だったために、午後の便を予約しています。そのために、半日昆虫の撮影に使うことが出来ます。
 そこで、早速、アオナガイトトンボの生息地を訪ねました。このトンボは、国内では与那国島だけに生息しますが、それも数カ所にごくわずかが見られるだけです。
 薄暗い小さな流れには、3個体程の雄の姿が見られました。相変わらず、神経質でなかなか近づかせてくれません。交尾や産卵などを期待していたのですが、許された時間内では観察出来ませんでした。それでも、何とかビデオとデジカメで、雄の撮影をすることが出来ました。いつ見ても、目に染みるような青です。


アオナガイトトンボ
NikonD2X Tamron90/2.8Macro X1.4Telecon Speedlight


花酒とカジキ刺身
NikonD2X Tamron11-18/4.5-5.6
2005.7.9

 やっと与那国島の空撮も終了し、今夜は独りで打ち上げとなりました(毎晩のことですが)。いつも行く店が臨時休業のため、一昨年近くにオープンした居酒屋に初めて入ってみました。
 初めはビールだったのですが、つい調子に乗って、与那国島特産の60度の泡盛「花酒」を頼んでしまいました。蒸留時に最初の部分だけが度数60度に達するそうで、「初っ端」の「端(はな)」が語源だとも言います。さすがに60度の酒は器に注いで、そのまま火も着きますし、水で割るとこのように白く濁ります。単に氷の冷たさでグラスが曇っているだけではないのです。
 与那国島近海で漁の盛んなカジキの刺身を肴に、1合を呑み干すと、さすがに利きました。

2005.7.9

 今日のちょうど正午頃、ヘリで与那国島の海岸線を一周しながら、撮影を行いました。
 天気は正直言って、昨日のほうがよかったのですが、次回のチャンスは9月になってしまい、今度は台風の心配も出て来ます。取りあえず、雲の合間からときどき顔を出す太陽に期待を託して、撮影に踏切ました。
 やはり、全体に霞のかかったようなクリアとは言えない大気の状態でしたが、島の南東部の海は美しく、この島の大きな特徴でもある海岸線の絶壁が際立って見えました。あっと言う間の島一周でしたが、やはり地上から見るのとは、ひと味違った与那国島でした。


与那国島
NikonD2X Tamron11-18/4.5-5.6 PL-Filter


ヨナグニクマゼミ
NikonD2X Tamron90/2.8Macro X1.4Telecon Speedlight
2005.7.8

 空撮のために与那国島へ来ています。明日、ヘリがウリミバエの防除作業のために与那国島に飛んでくるのです。それに合わせて、与那国島に渡り、空撮を行う予定です。与那国島へは、日に1〜3便しか航空便がないため、前日に島に入ったのです。
 そのために、今日半日は昆虫の撮影に当てられます。まず、目に付いたのは、カラスザンショウの木に群れるヨナグニクマゼミたちです。沖縄本島にも生息するクマゼミと同種なのですが、与那国島産は腹部ほぼ全体が白いのが特徴です。石垣島、西表島産も腹部が白いのですが、これ程広い範囲までは白くなりません。
 しかし、このヨナグニクマゼミは、7月いっぱいで姿を消してしまいます。与那国島では、8月中旬にヨナグニサンが発生のピークを迎えますから、なかなかこの時期にはこられないのです。

2005.7.7

 西表島から戻り、2週間の間に溜まってしまった雑用や、撮影してきたデータ整理に追われています。今回の最大のテーマだったヘリでの空撮の映像を見ていて感じるのは、滝の不思議さです。
 この写真の滝は、西表島のほぼ中央部にあって、落差10m幅16mと言われ、眼前に広がる景色には圧倒されます。しかし、これを上空から見ると大して迫力が感じられないのです。西表島の有名な滝、カンピレー滝も上空からですと、ほとんど滝には見えず、岩場を流れる水流にしか映りませんでした。
 滝とは、地に立って下から見上げ、その落差や大きさを味会うのに相応しいものだと改めて知らされました。
※いつものことですが、数日、日誌の更新をサボるかもしれません・・


西表島板敷(マヤグスク)の滝
NikonD2X Tamron11-18/4.5-5.6 PL-Filter


ジムニー西表仕様
Ricoh Caplio GX8
2005.7.5

 今年の3月に西表島での撮影用に購入した中古のジムニー。もう11年も前の車ですが、よく働いてくれています。機材を満載して細い荒れた林道の木と木の間をすり抜けたり、ルーフにカヌーやビデオ用クレーンの大型機材を積んだり、ときには撮影用のブラインドになったり、仮眠用ベッドになったりと大活躍です。
 最近不思議なことがあります。購入直後は、燃費が7km/L代しか出ず、ちょっと落胆していたのですが、最近1km近くも向上しているのです。暑くなってきて、エアコンの使用頻度も上がってきているのに不思議です。恐らく、長い間動かさないでいたため、各パーツの動作がスムースでなかったのが、最近は馴染んできたのが理由かな?と思っています。

2005.7.4

 今日で、今回の西表島滞在も最終日。午前中に自動撮影カメラを回収してきました。カメラのセットしてある近くで、鳥の食べられた痕がありましたが、カメラは避けて通ったようで、何も写っていませんでした。
 一体、自動撮影カメラは正常に作動していたのかと疑問にかられ、お世話になっている宿の庭で、毎日やって来るノラネコ相手に動作テストをしてみました。すると、このように問題なく作動し、こんな写真が撮れました。やはり、カメラの所為ではなく、私のカメラの設置場所の問題のようです。


イリオモテノラネコ
NikonD100 Sigma18-50/3.5-5.6 Speedlight


スジグロカバマダラ交尾ペア
NikonD2X Tamron90/2.8Macro X1.4Telecon Speedlight
2005.7.3

 長い激しい梅雨が終わり、例年ですと昆虫たちのベストシーズン到来なのですが、どうも昆虫の姿の寂しい状態が続いています。
 ここ数日、やっと目にするチョウの数が増えてきたように感じます。今日の夕方、林道沿いの茂みで、スジグロカバマダラの訪花する姿を数多くみました。そして、何組かの交尾ペアも混ざって見られました。
 チョウの種類によっては、なかなか交尾シーンの見られないものもいます。それは、必ずしもチョウ自体の数だけの問題ではないようです。例えば、コノハチョウは比較的多く見られますが、交尾を目撃することは極めて稀なのです。

2005.7.3

 林道でオオハラビロトンボに出会いました。成熟した雄で、いくつかの枝先や葉にとまり、縄張りを守っています。割と警戒心が強く、最初はなかなか近づかせてくれません。
 被写体の昆虫に近づくのにはコツがあります。決して一気に近づこうとしてはダメなのです。少しずつ、何度逃げられても、ゆっくり距離を縮めていきます。このとき、欲張って一度に接近すると、昆虫も驚いて2度とその場所に戻ってこなくなります。あまり刺激をせずに、飛び立ったとしても、すぐ近くに舞い降りる程度の刺激にとどめながら、こちらが危険な存在でないことを伝えながら、慣らしていく感覚でしょうか?
 幸いに、縄張り行動をしている昆虫は、同じ場所に戻ってくる性質がありますから、最後はこのように広角レンズで画面いっぱいに収めることが出来ました。


オオハラビロトンボ雄
Ricoh Caplio GX8


ポットホール
Nikon D2X Tamron11-18/4.5-5.6 PL-Filter
2005.7.2

 今日は、西表島の代表的な滝、浦内川のマリウドとカンピレーの滝まで行ってきました。空身ですと、片道45分程度なのですが、30kg近い業務用ビデオ一式を持って、途中途中で撮影しながらですと、その2〜3倍の時間を要します。
 やっと辿り着いたカンピレーの滝は、5年振りくらいでしょうか?大小のポットホールの点在する滝を眺めて、かつて大きなポットホールに落ちかけたことを思い出しました。島の奥地から出て来た直後に足を滑らせて、片足が完全に水の中に入ってしまいました。ところが、手にしていた三脚がポットホールの縁にひっかかり、撮影機材毎行水することは免れました。その頃は、まだ総金属製の三脚だったからこそで、今のカーボン製だったら、どうなっていたことでしょうか?

2005.7.2

 昨日までお世話になっていた空撮に使ったヘリです。とても小さな、ちょっと古い機種なのですが、大型の新鋭機に負けずに頑張って仕事してるんだね?って雰囲気が漂っています。
 いろいろ制約が多いのが難点ですが、何度か乗せてもらううちに、愛着が湧いてきました。撮影が終わり、整備しているときに両サイドのドアを開けていると、どこかダンボ(古い・・)のように見えてしまいます。
 今回の空撮はひとまず終了しましたが、今月中旬に与那国島での再会が待っています。


空撮用ヘリ
Ricoh Caplio GX8


サガリバナ落花
Ricoh Caplio GX8 Speedlight
2005.7.1

 今年は、度々の寒の戻りや2、3月の大雨、日照不足、長い梅雨と天候不順のためか生き物の世界は大混乱のようです。例年よりも早く出現するものや、かなり遅いものなど例年通りのものは少ないようです。
 西表島のマングローブ林の中で見られるサガリバナも、今年は2週間〜1カ月遅れのようです。例年ですと、ちょうど今頃がピークなのですが、何処のポイントでも、今年はまだ蕾がほとんどの状態です。
 今晩、ダメモトで一昨年撮影したあるポイントを訪れてみたところ、水面にたくさんの花が浮いているのに出会いました。今年初めて見た、まとまった数の花です。しかし、実際に何処で咲いた花かと捜してみたところ、かなり高い場所に着いた花でした。サガリバナは高い所から咲き始める性質があるようで、よいカットをものにするのには、やはりまだ早いようです。

2005.7.1

 先月24日から延期を繰り返してきた西表島のヘリによる空撮を、今日の午前中ついに行いました。
 遠景の山並みは、やはりいくらか霞んでいて、完全にクリアな大気条件ではないのですが、これ以上延ばしていると、再び天気が崩れるかもしれませんし、今回の滞在日程も残り少なくなってきたので、ギリギリの決断でした。
 逆光で遠くの山並みを見るとクリアでないのが歴然ですが、順光で海岸線を眺めるとなかなかの美しさです。かなり高額な経費の掛かる撮影なので、次回は何時出来るか判りませんが、いつかまた最高の気象条件で西表島の上空を飛んでみたいものです。


西表島北西部
Nikon D2X Tamron11-18/4.5-5.6 PL-Filter

>戻る