南島漂流記
2005年3月前
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2005.3.15

 先月19日にもカンムリワシの話をしました。電線や電柱にとまるのは、特別天然記念物のイメージから懸け離れているということなのですが、もちろん自然の木にもとまります。ただ、そのような場所では、なかなか気付かないだけなのです。
 黒褐色の翼、ベージュと白の縞模様の胸と控え目な配色です。唯一目立ちそうな顔と脚の黄色も、それ程鮮やかな色彩ではありません。まだ、緑の葉の間や高い枝先にとまっていれば、気付きますが、このように同系色のアダンの幹などにとまられると、かなり隠蔽的な存在になります。このとき、運良く見つけられたのは、この場所にとまるのをたまたま見ていたからなのです。
 カンムリワシにとってみれば、とまる場所が人工物か自然物かは、あまり問題ではないようです。要は、地上で活動するトカゲやネズミ、カニなどの獲物が狙い易い環境か否かが重要なのでしょう。


カンムリワシ
NikonD100 VR Nikkor80-400/4.5-5.6ED


シマグワの花を食べに来たオオコウモリ
NikonD100 VR Nikkor80-400/4.5-5.6ED
2005.3.14

 シマグワの花があちらこちらで見られます。沖縄のシマグワは、年に数回開花結実しますから、春だけの光景ではありません。ただ、春には芽吹きとともに蕾も同時に出てくるのです。
 その若葉と花の明るい黄緑色に覆われたシマグワの木にオオコウモリが飛んで来ました。餌になる実もないのに?と思って見ていたところ、その蕾や花をムシャムシャと頬張り始めました。その食べっぷりのいいこと。オオコウモリ=フルーツバットから、果実や木の実だけを食べるものというイメージだったので、意外に感じられました。そう言えば、デイゴの花にやって来て食べるのを見た記憶もあります。

2005.3.12

 若葉の上で、ハラビロカマキリの幼虫を見つけました。かつて大学院在籍中に、この種の生活史を調べたことがあります。年に2回成虫が出現するのですが、この個体は、秋に孵化し、幼虫で冬を越す世代のものです。亜熱帯沖縄と言えども、冬場は餌が少なく、腹部が偏平になってしまいます。そして、ほとんど成長出来ず、死んでしまうものも少なくありませんでした。
 このハラビロカマキリの幼虫も、かなり平たい腹部をしています。今年は、2月に入ってからかなり寒い日が続きました。きっと春を目前にして命を落としてしまった個体も少なくないに違いありません。早く暖かくなって、ここまで生き延びてきたこの幼虫にも無事に成長して欲しいものです。


ハラビロカマキリ幼虫
Ricoh Caplio GX


平成6年型スズキジムニー
Ricoh Caplio GX
2005.3.10

 車を買いました。今回は買い換えではありません、買い増しです。というのも、西表島でのヤマネコの撮影が長引くなど、これからも頻繁に島に通うことになりそうです。西表島は、海岸線を半周している県道以外は未舗装箇所が多く、撮影のためには四輪駆動車が活躍します。しかし、道幅が狭かったり、上から枝が張り出していたりで、大型車は向きません。島のレンタカーに、軽自動車の四駆が1台だけあるのですが、これからの観光シーズン、必ず貸してもらえるとは限りません。そこで、沖縄本島で中古車を購入して持っていくことにしました。
 かつて4台乗り継いだスズキジムニーです。乏しい予算内で探したところ、奇しくも、私が最後に乗っていたのと同じ年式のものを購入することになりました。色も同じ白で、とても懐かしい車なのです。ただひとつ違うのは、オートマチック車という点です。選定基準にいくつかのポイントがあったのですが、やはり中古車ですべてのポイントを充たすのは難しく、結局この点を妥協することになりました。
 しかし試走してみて、予想外のことに気付きました。排気量660ccの軽自動車のジムニーは、ターボチャージャーを搭載しています。これは、排気を利用してエンジン出力をアップしてくれる魔法の装置なのですが、エンジンの回転数がある程度上がらないと、その効果が発揮されません。つまり発進時などには、力不足になることがあります。このようなときマニュアル車は、一瞬クラッチを切ってやると、回転数が上がり、必要な力が得られます。しかし、クラッチのないオートマチック車では、この裏技が使えません。さて、実際の不整地走行で、どのように対処することになるでしょうか?レンタカー以外では、初めてのオートマチック車との付合いが始まります。

2005.3.5

 那覇市のホテル内にあるギャラリーで、大学の後輩にあたる井上慎也さん(愛称KINDON)のスライド&トークショーがありました。「Smile」という写真展会期中のイベントなのですが、なかなか楽しませてもらいました。
 井上さんの写真は、写真集を見ていてもそうなのですが、とても微笑ましい心和むシーンばかりが並んでいます。
 スライドーショーの最後の質問時間に、「ビデオは撮影されないのですか?」と訊いたところ、「僕は魚たちと遊んでから撮るので、ビデオは無理でしょう」という答が返ってきました。それを聞いて、最初は「まさか?」と思ったのですが、やがて「なるほどなぁ」と納得しました。そのような撮影方法だからこそ、こういう写真が撮れるのかと。
 「おっ、これは売れる!」なんて思わず、そんな大らかな気持ちで海の生き物たちとの時間を楽しみながら撮影をする、理想的なスタイルです。それでいて、ちゃんと仕事として成立っているのですから、凄いですよね。厳しい出版界にあって、次々と作品集が出されるのが、それを証明しています。もちろん、こうなるまで、いろいろな苦労を乗り越えてきた賜物なのでしょうけど。


井上慎也さんのスライド&トークショー
Ricoh Caplio GX


カラシナの花
Ricoh Caplio GX
2005.3.1

 2月は本当に雨ばかりで寒い気候でしたが、今日は久しぶりに太陽が長く顔を出してくれました。気温も20℃には届かなかったようですが、そこそこ上がり、春らしさが感じられました。これからは、一気に春に向かうのでしょうか?
 そのような陽気の中、満開の菜の花を見つけました。春の陽射しに照らされて風にそよぎ、正に春らしい光景です。しかし、これはアブラナでなくカラシナの花で、沖縄では真冬によく見かける花なのです。
 きっと本土から訪れた観光客の人がこの光景を見たら「さすが南国」と感じることでしょう。同じ花でも、北風の強い寒い日に見れば、「冬に耐え、春を待ちわびる」姿に映るのでしょうけど、今日のような日には「春の訪れ」と映るのですから、おかしなものですね。

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