南島漂流記
2005年1月後
>戻る

2005.1.31

 今回の西表島も今日が最終日。毎日のように歩いていた林道の途中に大きな木の幹が横たわっていて、それをまたいで通過していました。そのときにいっしょにまたぐ、倒木の凹みにややオレンジがかった小さな物が落ちているのに気付いたのは、何日目のことだったでしょうか?
 咲き終わった花の一部分が、たまたまそこに落ちているのだと思ったのですが、風に吹かれることもなく、毎日同じ場所にあります。それどころか、日に日に色が鮮やかになり、やや大きくなってきています。よくよく観てみると、どうやら倒木から生えた菌類のようです。それにしても、不思議な色と形です。


菌類の一種
Ricoh Caplio GX


ヤコウボクの花
Ricoh Caplio GX Speedlight
2005.1.30

 今回、西表島でお世話になっている宿の周りには、ヤコウボクが何本か植えられています。時期的に毎晩、ジャスミン系の甘い香りが漂ってきます。かなり離れた部屋の窓を開けていても、一晩中かなり濃厚な香りを届けてくれます。
沖縄にやって来た当初、この濃厚な香りを発して主を探したことがあります。しかし、これ程強い香りを放つ花は、もっと鮮やかで大きなものだという先入観から、辿り着くことが出来ませんでした。
 今晩も、陽が暮れ、闇が迫る同時に小さな白い花が開き始めました。

2005.1.29

 イリオモテヤマネコを探しに森の中に入ったところ、渓流沿いでリュウキュウイノシシに出会いました。ウリボウと呼ぶ程小さくはありませんが、まだ成獣と呼ぶにはかなり早い個体でした。
 精悍というよりも、あどけないというのに相応しい表情に感じられます。このようなリラックスした表情を見せてくれたのは、日向ぼっこをしてたわけでも、昼寝をしていたわけでもありません。実は、左前脚が罠にかかってしまっているのです。散々、罠から抜けようとしたに違いありません。それにも疲れ、やや諦め気味の時だったのかもしれません。あと2週間無事に過ごせたら、今年の猟期も終わっていたというのに、無念に違いありません。


リュウキュウイノシシ亜成獣
NikonD100 VR Nikkor80-400/4.5-5.6ED


マングローブ林
Ricoh Caplio GX
2005.1.27

 このところ、毎日西表の森の中を歩いています。私のメインフィールドの山原(やんばる=沖縄本島北部)は、舗装された林道が網の目のように走り、撮影のときも目的地までほとんど車で行くことが出来ます。しかし、西表島の場合、車の走ることのできる道路は、海岸線の一部だけ。あとはひたすら歩くしかありません。
 1月でも重い機材を背負って山道を歩いていると、かなり汗をかきます。蚊にも度々刺されます。そんな撮影の中での帰路、急に川の流れに出ることがあります。その太さで、凡その残りの道のりが分ります。西表島の場合、河口付近にはマングローブ林が発達していますから、川幅のあるマングローブ林に出会うと、あと歩く距離もわずかなのだと、ホッとする一瞬なのです。

2005.1.25

 前回に続いて、またイリオモテヤマネコの糞です。被写体は同じですが、状況は全く違います。前回は、自然の森の中、今回は、橋の欄干の上です。
 イエネコのイメージからは、糞は穴を掘って埋めるものですが、野生のイリオモテヤマネコの場合は事情が異なります。開けた場所や石の上など、わざわざ目立つ場所にします。これは、尿によるマーキング行動同様、自分の縄張りを主張する目的があるのです。
 それにしても、わざわざ橋の欄干に上って糞をする姿を想像すると、ちょっとユーモラスです。そんな姿を是非見てみたいものです。


イリオモテヤマネコの糞
Ricoh Caplio GX


イリオモテヤマネコ(?)の糞
NikonD100 DX Nikkor Fisheye10.5/2.8
2005.1.17

 西表島の南東部にある池の畔で、イリオモテヤマネコのものと思われる糞を見つけました。黒っぽい鳥の羽毛がたくさん含まれた獣の糞は、この島ではイリオモテヤマネコ以外はまず考えられません。
 余り新しいものではないようですが、池の畔の道とそこから分岐する道の交差する場所でした。周囲に草木の茂る池の見渡せる池の畔で、ヤマネコは何を考えながら、この糞をしたのでしょうか。

2005.1.16

 ゲーダ川の滝の上に出ると、さらに2段目、3段目、4段目の滝が見られます。さらに滝壺の上には、木生シダのヒカゲヘゴが覆い被さるように生えています。その後ろには、オオタニワタリが着生したアカギの大木も見られます。
 下流側の滝よりも規模は小さくなりますが、なかなかの雰囲気が感じられます。水に洗われる岩壁には、ちょうど今の季節の咲く、ツワブキの花が満開でした。
 真冬の西表島を訪れる機会はあまりありません。しかし、冷たい水の流れる森もしっとりとした雰囲気で、決して悪いものではありませんでした。しかし、一方で、この滝に強い陽射しの降り注ぐ、梅雨明け直後の光景が、今から楽しみです。


ゲーダ川上流の滝
NikonD100 Sigma18-125/3.5-5.6 PL-Filter


ゲーダ川の滝
NikonD100 Sigma18-125/3.5-5.6 PL-Filter
2005.1.16

 西表島には、とてもたくさんの川が流れています。そして、その川には必ずと言ってよいほど、滝が見られます。マリウドやカンピレー、ピナイサーラなどの大きな、有名な滝もあります。一方、正式な名称もなく、あまり知られていない小さな滝もあります。
 今回、見に行ったのは、島の北東部を流れるゲーダ川にある滝です。河口から遡ること小1時間で、辿り着けます。落差10m程の西表島では、小さめの滝ですが、典型的な渓流環境が保たれていています。
 今年の冬の西表島は、雨が多く、水量も豊富です。この滝は、右側のほうが見た目は細いのですが、水量は豊富です。一方、左の滝は幅が広く、水量の多いときは目立ちますが、少雨が続き水量が減少すると、ほとんど枯れてしまうのだそうです。
 今夏、梅雨明け直後の水量の豊富なときに、ここにクレーンを持ち込み、迫力ある映像を撮影しようと計画しています。今回は、そのための下見なのです。

>戻る