南島漂流記
2004年9月後
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2004.9.29

 一昨日に続いて、ヨツモンカメノコハムシの交尾シーンです。前回は、コンパクトデジカメで、やや小さめに。今日は、一眼レフデジカメで、正面からアップで。どちらがよいかは好みの問題ですが、私は前回のほうが雰囲気があるように思います。
 しかし、表情まで判るようなアップでとなると、もう一眼レフでないと、無理というものです。いくら、この種類が日本最大のカメノコハムシとはいえ、体長は1cm弱なのですから・・・
 もっとも、一眼レフの中では最軽量クラスのNikonD70と内蔵ストロボに、マクロレンズの組み合わせですので、お手軽な機材には違いありません。
 仕事を理由に、手許の機材は次から次へと増殖していきますが、それを理想的に使い分けるのは至難の技です。それぞれの機能を最大限発揮できるような状況で使用して、完璧なラインナップを楽しみたいのですが、現実はその逆のことのほうが多いようです。フル装備で撮影に出掛けると、被写体に恵まれなかったり、機材の重さにめげてしまったり。格好の被写体に出会うと、それに最適と思われる機材を置いてきていたりと。でも、仕方無しに組み合わた機材で、思い掛けない作品が撮れてしまったりと・・・
 このような場合は、「人間万事塞翁が馬」?「棚から牡丹餅」?、あるいは「マーフィーの法則」なのでしょうか?


ヨツモンカメノコハムシ交尾ペア
NikonD70 Sigma105/2.8Macro X1.4Telecon Speedlight


ヨツモンカメノコハムシ
Ricoh Caplio GX Speedlight
2004.9.27

 また、台風がひとつ通過しました。今年は本当に台風の当り年です。もういくつ接近、通過したのか覚えていられないくらいです。
 台風が多いと、被写体探しにも苦労させられます。しかし、さすがにジンガサハムシ、カメノコハムシの仲間は、葉に密着する技のお陰でしょうか、台風通過直後でも元気な姿を見せてくれました。
 武士の冠った陣笠に形が似ている、あるいは、手足を完全に隠して固い体で防御するところから、ジンガサハムシあるいはカメノコハムシと呼ばれていますが、この両者のネーミングに分類上の厳密な区別はないようです。半透明の上翅やときに金属光沢を伴う色彩をまとい、小さいながらもなかなか興味深い昆虫です。
 昆虫やその他の動物の交尾シーンというのは、本人たちの真剣さとは裏腹に何処か笑いを誘うことがあります。普段は、脚ばかりか表情も見せてくれないカメノコハムシの仲間の交尾は、ことさらユーモラスに感じます。

2004.9.23

 沖縄には、日本全国で見られる昆虫のおよそ2割強の6,500種余りが生息していると言われています。これを面積で考えると、沖縄県は日本全土の約0.6パーセントに過ぎない広さですから、如何に驚異的な数字かはお解りでしょう。しかも、これが大きな島ではなく、小さな島の集合なのですから、なおさらです。
 そのような昆虫の仲間には、いろいろな特徴ある種類が含まれています。ひとつは、大型昆虫でしょう。世界最大の蛾とも言われるヨナグニサン。日本最大の甲虫のヤンバルテナガコガネ。日本最大のチョウ、オオゴマダラなどなど。それぞれのグループでの最大種が、沖縄産の占める割合はかなりのものでしょう。
 そして、バッタの仲間では、タイワンツチイナゴ。体長は最大で85mmにもなります。決して、数の少ない昆虫ではないのですが、撮影にはひとつ難しいポイントがあります。もう一種ツチイナゴという近縁種がいるのです。大きさの差に決定的なものはありません、翅(はね)を開いて隠れている後翅の模様による区別は可能なのですが、これは捕獲しないと出来ないことです。唯一、胸部の背面の微毛の多少による識別が有効なのですが、これも光線状態や体の角度などにより、確実な識別ポイントとは言えません。そのために、撮影しても、それが日本最大のバッタであるかの確証が持てないことがほとんどなのです。


タイワンツチイナゴ?ツチイナゴ?
Ricoh Caplio GX


ベニトンボの雄
Ricoh Caplio GX
2004.9.21

 いつもの散歩コースの琉球大学で、久しぶりにベニトンボを見ました。沖縄では、新たな種類の昆虫が侵入し定着することもあれば、あるいはそれまで普通にみられた種類が姿を消してしまうことも珍しくありません。
 例えば、最近ではクロイワツクツクというセミが沖縄本島中南部からほとんど姿を消してしまいました。また、オオミノガやこのベニトンボは、かつて何処でも普通に見られたのが、ここ数年余り見かけない状態が続いていました。オオミノガのほうは今春から目にするように復活してきました。ベニトンボのほうは、いるところへ行けばいるのですが、かつては何処でも見られる普通種だったのですから、心配していました。再び、琉大構内でも普通に目にするようになるのでしょうか?
 ところで、ベニトンボの成熟雄は、もっと鮮やかなワインレッドの体色をしています。しかし、撮影したトンボは、全体にくすんでいて、腹部は一部黄色い部分が見えます。まだ、成熟途中なのでしょうか?

2004.9.19

 まだまだ、日中の陽射しは厳しく、空には積乱雲が沸き立っていますが、盛夏に比べると、空に薄いフィルターが1枚掛っているような気がします。やはり何処かに、秋らしさが潜んでいるようです。
 ランタナの仲間が、たくさんの花を着け始めました。一年に何回かピークを迎えますが、春以来の美しさでしょうか?そのランタナの植え込みの周りには、これまた、たくさんのヤマトシジミが発生しています。どれも、翅(はね)に傷のない新鮮なチョウばかりです。
 その翅の模様を観察すると、かなりコントラストのはっきりした状態です。冬の低温期になると、模様が薄くなったり消失したりしますから、このくっきりした模様を目にすると、秋めいてきたとは言え、まだまだ寒い季節は先なのだと思わせてくれます。


コバノランタナに訪花したヤマトシジミ
Ricoh Caplio GX


オキナワクワゾウムシ
NikonD100 Sigma105/2.8Macro Speedlight
2004.9.17

 今年の夏は、このオキナワクワゾウムシ探しで始まりました。ある人に頼まれて探してみたのですが、時期が悪かったのか、シマグワの木を見て回っても、なかなか会えません。それでも、毎日探していると、日に日に見つかる数が増えていくのが楽しみでした。
 普段であれば、ほとんど気にも留めない昆虫ですが、じっくり見ると、コロンとした体型と真っ黒の眼がどこかユーモラスに感じます。
 もう探す必要もなくなり、しばらくシマグワの木巡りも中断していたのですが、今日ふと葉裏を見上げると、1匹の大きなクワゾウムシがいました。まだまだ厳しい陽射しに照らされて浮かび上がった、ちょっと懐かしい姿でした。でも、もう夏も終わりですね。

2004.9.16

 今の季節、ガジュマルやキョウチクトウなどの葉や茎を探すと、このオサヨコバイの姿を簡単に見つけることが出来ます。ときに5〜6匹が横一列に並んでいるユーモラスな光景を目にすることもあります。今回の状況は、サイズの差からして雄(左)と雌のようです。
 昨秋、かなり時間をかけてこのオサヨコバイを探したことがあります。しかし、1匹も見つかりませんでした。担当しているテレビのコーナーで、「横蠅」ではなく横に這う「ヨコバイ」でセミの仲間だと紹介したかったのですが・・・
 正面から見ると、複眼を横断する黒い横のラインが特徴的です。動物の場合、天敵からの攻撃は頭部、しかも眼を狙われることが多いので、眼の存在を隠すさまざまな戦術が知られています。鳥類の過眼線なども、これに近いものかと思われますが、さすがに眼自体にまでラインが描かれているのは、昆虫ならではでしょう。


オサヨコバイ
NikonD100 Sigma105/2.8Macro Speedlight

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