南島漂流記
2004年9月前
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アカマタの幼蛇
NikonD100 Sigma105/2.8Macro Speedlight
2004.9.15

 久しぶりに、アカマタの幼蛇を見ました。測ったわけではありませんが、全長20cm強といったところでしょうか?アカマタは沖縄本島では、ハブと並ぶ大型のヘビ類で、ときに2mに達することもあります。
 アカマタの和名どおり、赤い色が特徴なのですが、2m近い個体になると、赤色も黄色も目立たなくなり、ほとんど黒色が優勢となってしまいます。黒光りしている姿は、なかなかの貫禄を感じます。
 一方で、孵化間もない幼い個体では、それぞれの色が鮮やかなのが、一般的です。アカマタの場合、赤、黄、黒の組み合わせで、一見コブラ科のハイに似た印象を受ける程です。しかし、残念ながら今回見たアカマタの幼蛇は、あまり黄色の部分が目立たず、いまひとつ色彩のコントラストに欠ける印象でした。
 アカマタは無毒とされていますが、攻撃性はハブに負けないものがあります。成体に噛まれたときの痛みは、ハブ以上とも言われます。今回の撮影でも、何度と無くレンズに向かって攻撃してきました。これ程小さな体でも、攻撃性は成体に劣らないようです。

2004.9.15

 久しぶりに山原(やんばる=沖縄本島北部)最大の滝、比地の大滝に行ってきました。落差約23mの滝で、小さな河川しかない山原では、かなり見応えのある光景です。
 駐車場から歩いて小一時間の距離にありますが、以前は、渓流の中を膝まで水に浸かりながら、遡ったものです。しかし、数年前に遊歩道が整備され、足元を濡らすことなく往復出来るようになりました。その代わり、入場料の徴取、入域時間の制限などの制約が生じてしまいました。渓流環境に生息する野生動物の夜間観察などは、基本的に出来なくなったのです。
 さらに私たち写真を撮影するものにとって、最も困るのは、常に滝壷周辺に人影があって、以前のように滝壷まで全体を含めた写真撮影がほとんんど出来なくなったことです。余程の悪天候でない限り、自然環境だけの撮影は無理でしょう。多くの人に山原の自然環境を見て貰い、感心を持って貰うことは、自然環境保全のために重要なことです。しかし、やはり昔のように、渓流に浸かりながら、たどり着く大滝のほうが「らしさ」があったように思います。


比地の大滝
NikonD100 Sigma18-125/3.5-5.6


フクギの実と種子
NikonD100 Sigma18-125/3.5-5.6 Speedlight
2004.9.13

 フクギの木の根元に熟した黄色い実が落ちていました。そして、その周りには果肉のなくなった種子だけも見られます。実の表面をよく見ると、齧ったような傷がたくさん付いています。どうも、オリイオオコウモリの仕業のようです。きっと夜な夜な、フクギにやって来ては、仲間と争うようにして実を食べているのでしょう。
 フルーツバットの仲間のオリイオオコウモリは、枝に逆さまにぶら下がりながら、翼手の先端にある指も使って、器用に植物の実を食べます。最後まで巧く食べられたのが、種子だけのもの。途中で、誤って落としてしまったのが、表面の傷付いた実というわけです。
 ところで、この熟した実はかなり刺激的な臭いを放ちます。以前、近くでガス漏れが起こっているのかと、間違えてしまったことがある程です。悪臭を放つ実といえば、本土ではそろそろ銀杏が熟す季節でしょうか?

2004.9.11

 昨日のトックリキワタに続いて、イレギュラーな開花をしたカンヒザクラの花です。もっとも、こちらのほうは、あちらこちらでというわけではなく、たまたま見つけた一枝だけです。さらに、カンヒザクラの本来のシーズン以外の開花は、ときどき目にする光景です。
 とは言っても、本来、1月から2月の最も寒い季節に開花するカンヒザクラの花が、まだまだ積乱雲の立ち上る夏空をバックに見られるのですから、印象としては、トックリキワタに負けないものがあります。
 この滅多に見られない意外性からレンズを向けてみましたが、やはり本来の季節に花を着ける姿のほうが、美しく感じられます。これは、カンヒザクラに限らず、すべての植物で言えることかもしれません。


カンヒザクラの花
NikonD1X Sigma105/2.8Macro Speedlight


トックリキワタの花
NikonD100 Nikkor70-300/4-5.6ED PL-Filter
2004.9.10

 このところ、どういうわけか、トックリキワタの花が目に付きます。例年、沖縄本島では、11月から12月に満開のときを迎えるのですが、どうしたことでしょう。1株、2株でしたら、それ程不思議にも思わないのですが、あちらこちらで見掛けますし、株によっては、満開を思わせる勢いのものさえあります。
 今年は、夏の終りが早く、秋の訪れが早いのならば、まだ理解出来るのですが、まだまだ残暑も陽射しも厳しい毎日です。何とも、不思議な出来事です。今、たくさんの花を着けている株は、本来の花期を迎えたときに再び開花するのでしょうか?それとも、今年はこの後、早めの店仕舞いなのでしょうか?現在開花している株をしっかり記録しておいて、冬になったら確認してみようと思います。

2004.9.7

 台風が通過しましたが、天気はいまひとつはっきりしません。台風がゆっくりと通り過ぎる沖縄では、本土のように台風一過の快晴ということは滅多にありません。
 しかも長時間暴風雨に曝されたため、昆虫の姿も少ないですし、元気な植物もほとんど見当たりません。そのような状況で唯一シャッターを押してみたくなったのが、この色付いたゲットウの実です。これからの季節は、台風がひとつ通過する毎に秋の深まりを感じますが、早くも秋の訪れを告げる光景です。
 沖縄の季節の移り変りを教えてくれるゲットウですが、5月5日には蕾を紹介しました。個人的には、典型的な花や熟した実よりも、蕾やまだ薄緑色の若い実が好きなのです。しかし、何時の間にかに、季節は進んでしまい、青い実はすっかり色付いてしまっていました。


ゲットウの実
Ricoh Caplio GX


暴風雨に曝される植木
NikonD1X VR Nikkor80-400/4.5-5.6ED
2004.9.5

 本当に今年は台風の当り年です。先日の与那国島取材の前後にも3つの台風に悩まされましたが、今回の18号は沖縄本島直撃です。
 暴風雨の中、なかなかその様子を撮影するのは困難ですが、建物の4階のにある事務所のベランダから、地上の植木を狙ったものです。画面中央よりの枝の突き出た植物は、強風に葉を千切られたパパイヤの木です。
 昼過ぎに、レインコートを着て、100m程離れたコンビニまで買い出しに行きました。風が強まると、風上に向かっては歩けない状況でした。なんとか往復し、停電が怖いのでエレベーターではなく、外階段で4階まで上がろうとしたとき、背後から強風に飛ばされてきた物が打ち付けられました。見ると、それは枝ごと引きちぎられたパパイヤの大きな葉でした。これが、看板や建材などでなかったのが幸いです。
 今回の台風は、復帰後最強の台風と形容されていましたが、沖縄本島中南部では、それ程の勢力には感じられませんでした。それは、台風の中心が東側を通過したためでしょう。いつものように西側を通過していたのなら、さらに被害は大きかったはずです。しかし、これを幸いと考えるのは早計かもしれません。私の仕事のメインフィールドの北部(山原=やんばる)は、中心部が通過したからです。その被害状況を自分の目で確かめに行くのが怖くもあります。

2004.9.3

 既に夏休も終わってしまいましたが、かねてからの宿題、チョウの飛翔カットを撮影しようと、シジミチョウを探していると、ヤマトシジミがまとまって活動している場所を見つけました。その茂みで撮影を始めると、センダングサのひとつの花に別のシジミチョウがとまっているのに気付きました。
 ヤマトシジミよりも大型のイワカワシジミです。翅(はね)の裏面が美しい緑色をしているのが特徴です。また、幼虫がクチナシの実の中で生活しているので、比較的近年まで幼虫の見つからなかった種類でもあります。さらに、後翅にある尻尾状の突起、尾状突起を絶えまなく揺らし、その近くにある偽の目玉模様、眼状紋と共に偽の頭を持ち、天敵を欺いていることでも知られています。
 久しぶりに出会う姿に、もうヤマトシジミのことなど忘れ、数10枚のシャッターを押しました。この美しいイワカワシジミが飛び回ってくれれば、最高だったのですが、花の蜜に御執心で、私の願いを叶えてはくれませんでした。


吸蜜するイワカワシジミ
Ricoh Caplio GX


ハゼノキの紅葉
Ricoh Caplio GX
2004.9.2

 9月に入っても陽射しは和らがず、雨が少ないためか、このところハゼノキの葉が揃って赤く色付いています。美しい光景には違いませんが、やはり夏場の紅葉というのは、どうしても異様に映ります。
 ハゼノキが乾燥によって、季節外れの紅葉を見せることは、決して珍しいことではありません。しかし、この季節の乾燥に因る紅葉は、濃いオレンジ色どまりで、深紅にはなりません。やはり、本当の深い赤色になるのは、1月から2月の最低温期に限られるようです。
 ところが、冬場になると、亜熱帯とは言えども、ハゼノキの枝に残る葉は少なく、全体が見事な紅葉を見せる株はごくわずかです。ほとんどの木が揃って、紅葉するのは暑い乾燥した時期。数には恵まれないけれど、本当の美しさを見せてくれるのは冬。どちらの紅葉がより美しいかは、好みの問題のようです。

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