南島漂流記
2004年2月前
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林床に咲くオキナワスズムシソウ
NikonD1X Nikkor10.5/2.8 Fisheye
2004.2.15

 ハナサキガエルの産卵狙いで、渓流歩きの毎日です。これが、もっと暖かい季節ならば、いろいろな昆虫、小動物、野鳥に遭遇して楽しい撮影なのですが、やはり亜熱帯とはいえ真冬の森は、どうもパッとしません。ただひたすら、機材を肩に、足元のヒメハブを気にしながら、車とポイントの往復です。そのような撮影行の中、ちょっと心和ませてくれるのが、冬に咲く植物たちです。
 渓流環境で見られる季節の花の代表は、サツマイナモリとオキナワスズムシソウでしょう。前者は既にやや開花のピークを過ぎているようです。一方、オキナワスズムシソウは、毎日のように新しい花に更新されていきます。小さな流れのほとりで、淡い青紫色の花を着ける姿には、何度となくレンズを向けてしまいます。ところが、その映像はイマイチ納得のいかない、何か物足りなさ感じるのです。
 その理由は、恐らくコノハチョウの食草としての要素なのではないかと思います。セイタカスズムシソウとオキナワスズムシソウは、どちらもあの擬態で有名なコノハチョウの食草です。スズムシソウを紹介するには、そのことを抜きには語れないような気さえします。なのですが、どう頑張ってみても、スズムシソウの花の季節と、コノハチョウの幼虫の時期を映像的にオーバーラップさせるのは無理があります・・・

2004.2.15

 ちょっと見たところ、盛夏の昼下がりの海、、、影が伸びているところからすると、午前中の景色でしょうか?これは、今日の午後2時前に沖縄本島北部の西海岸で撮影したものです。この1週間ばかり、すっかり好天続きで、日中は本当に夏を思わせるような瞬間もあります。この眺めも、撮影に向かう車窓から、一瞬飛び込んできたエメラルドグリーンにハッとして、車を停めて撮影したのです、
 この海は、確かに美しいには違いないのですが、このようなシルエット化した木々の隙間から覗くことで、より引き締まって、鮮やかに見えているのでしょう。よく写真の縁を黒くして見せるのと同じような効果だと思います。
 それにしても、同じ海でも南と北では、これだけ違った色に見えるのでしょうか?沖縄ではサンゴ礁が発達して遠浅で、海底がサンゴから成る白砂だからというのが主な理由だとは思うのですが、どうもそれだけではないような・・・?冬の日本海のどす黒い塊との違いは、単にそれだけでは説明出来ない、納得出来ない、何か別の要素があるような気がしてなりません。


沖縄本島北部恩納村内の海
NikonD1X Sigma18-50/3.5-5.6 PL-Filter


シマグワの芽吹き
NikonD1X Sigma55-200/4-5.6 Speedlight
2004.2.13

 今週は晴天が続き、日中の気温も高めです。屋外で作業をするのも、半袖のTシャツ1枚でちょうどよいくらいの陽気です。周りの木々を見ると、次第に冬よりも春を感じさせる要素が増えてきたように思います。
 そのひとつが、シマグワの芽吹きです。ついこの前まで、黄色い葉をつけていたかと思っていた枝から、あっという間に古い葉が姿を消し、枝先には明るい緑色が目に付くようになってきました。その緑色の部分は、若葉だけではなく、早くも蕾まで同時に出てきています。これが、シマグワのノーマルなサイクルなのでしょうが、これまで意識して見ていなかったので、ちょっと意外でした。
 今頃の季節は、冬の中に埋もれている春を見つけては、喜びを感じますが、やがて春本番を迎え、次第に暑さを感じるようになり、気がつけば撮影に忙しいシーズンに突入しているのでしょう。

2004.2.12

 ここ数週間程、頻繁な山原(やんばる=沖縄本島北部)通いが続いています。亜熱帯の沖縄のフィールドでは、真冬でもさまざまな生物が活動していて、シーズンオフという状況はありません。それでも、夏場に比べればはるかに取材対象は少なく、時期も場所も限られていますから、これ程特定の場所に通い詰めるのは珍しいことなのです。
 この冬場の山原通いの理由は、南島漂流記でも度々触れていますように、ハナサキガエルの集団産卵が目的なのです。例年は、1月中旬に産卵が行われる環境なのですが、もう既に1カ月近くも遅れています。私は、決して毎年の産卵日を確認する程の熱心な観察者でも撮影者でもないのですが、これ程遅れた年があるとは聞いたこともありません。
 遅れている理由は何でしょうか?今冬の山原は、ダムの貯水率が50%台を低迷する程の少雨傾向が続いています。さらに暖冬、暖冬と言われ続けてきた近年には珍しく、1月後半から続いている冷え込みは、10年振り以上の出来事だと思います。思い当たるのは、この2点なのですが、ハナサキガエルたちにとっては、もっと大きな異変が起きているのかもしれません。
 今シーズンのハナサキガエルの産卵をどうしても撮影しなければ成立たない企画がある訳でもありません。しかし、これほど足しげく通ってしまうと、意地でもそのシーンを撮影したいと思ってしまうものです・・・


ハナサキガエルの産卵環境
NikonD1X Nikkor10.5/2.8 Fisheye


カラシナの花
NikonD1X Sigma18-50/3.5-5.6
2004.2.11

 ここしばらく、沖縄の典型的な冬の空模様が続いていましたが、昨日から久しぶりに陽射しが元気を取り戻し始めました。晴れた日中に車を走らせていると、ついついエアコンをONにしたくなる程です。このような状況は、昨年12月はほとんど毎日のことだったのですが、年が明けてからは本当に久しぶりの印象です。
 そのような陽射しの下、カンヒザクラの花の紅色が目に付くのはもちろんですが、意外によく出会うのがこのカラシナの花の黄色です。桜の花も春を告げる存在ですが、地面近くで暖かな陽射しを浴びているカラシナの花は、いかにも春を想わせてくれます。
 一般にこのような花を見ると、菜の花=アブラナという印象がありますが、沖縄ではアブラナが栽培されることは稀で、ほとんどがカラシナの花だと言われています。
 この好天と陽気もまだ数日は続くようです。この気候によって、長いこと待たされているハナサキガエルの産卵行動も刺激されればよいのですが。

2004.2.9

 最大で高さ10mにも生長する木生シダ、ヒカゲヘゴの新芽が伸びてきたところです。まるで巨大なゼンマイのようですが、ここまで生長するとさすがに食べることは出来ません。しかし、このように伸びる前、根元のほうに丸まった状態だと食べることが出来るのです。
 ナイフで直径10cm余りもある芽を切り取り、表面の鰹節のような毛をむしり取り、緑色の皮を剥きます。このとき、かなり粘りがあるので、手を滑らさないように気を付けなければなりません。そして、5mm程度の厚さの輪切りにします。後は、サッっと湯がいて、湯切りして、鰹節と醤油をかけて食べるだけです。余り癖のない味なので、シャキシャキした食感のほうがが印象に残ります。
 沖縄で奥地に何日間も入るときには、このヒカゲヘゴとオオタニワタリの新芽が、貴重な野菜代わりになります。しかも、どちらも季節を選ばずに手に入るので助かります。
 さて、今日の写真はよく観ると、画面中央にやや白っぽく霞んでいる部分があります。これはレンズが結露して曇ってしまったためです。レンズなど撮影機材の結露といえば、夏場エアコンを利かした車内から外に出たときになることが多いのですが、真冬の結露は沖縄では久しぶりです。明け方に気温が下がり、機材も冷やされ、その後気温が上昇した外気に触れると、このような結露が生じるようです。このような真冬の結露を経験したのは、10数年ぶりのことです。これもまた、今年の沖縄の冬がかなり寒いことの証しなのかもしれません。


ヒカゲヘゴ
NikonD1X Nikkor10.5/2.8Fisheye Speedlight


夜間撮影の必須アイテム、小型軽量ライト
NikonD1X Sigma55-200/4-5.6 Speedlight
2004.2.8

 このところ、深夜の渓流歩きが多いので、その際の必須アイテム、ライト類を紹介しましょう。どちらも最近採用したばかりの新顔なのですが。
 まず、右側のライトは5Wの高輝度白色LEDが使われていて、バイクのヘッドライト並の照度はあるでしょう。これで、渓流を歩く時の足元を照らし、ヒメハブなどの危険生物を避けたり、被写体を探したりします。また、この光源はやや青味が強いものの太陽光線に近い色温度をしているので、ビデオ撮影用にも便利です。そのために、アクセサリーシューに装着出来るように改造してあります。
 夜間の撮影では、身の安全と被写体の探索効率を上げるために、なるべく明るいライトが必需品です。これまでは、単1乾電池6本とハロゲンバルブを使用した重量1.5Kgの大型ライトを持ち歩いていました。現在のLEDライトの重量はわずか235gですし、バルブが切れる心配もありません。これまでにも、ほぼ同じ性能のハロゲンライトがありましたが、非常に高温になるので20分以上の連続点灯が出来ませんでした。また、スペアバルブが非常に高価で、あまり実用的ではありませんでした。
 よいことずくめのLEDライトなのですが、ひとつ欠点があります。さすがに5wのLEDとなると、消費電力は馬鹿にならず、このサイズを実現するために、CR123Aのリチウムバッテリ3個を必要とします。これでも、約4時間の連続点灯しか出来ません。このリチウムバッテリは、コンビニで1個¥700、大型量販カメラ店でも¥450前後と高価なのがネックです。ところが、¥150程で購入出来る先を見つけ、このライトの実用性が出てきたというわけです。また、LEDの製造技術の問題か、光源の色にバラツキがあるのも気になります。
 左側のライトは、白色LEDとタングンステンバルブ、さらに陰極蛍光管(蛍光灯)の3点セットで、重量110g&
手の平サイズです。右側のLEDライトだけでも事足りるのですが、実際の撮影時には蛍光灯のように手許をフラットに照らす照明もあると、より便利です。さらに予備の足元照明用の機能も備えていれば、言うことはありません。今まで使ってきた蛍光灯&ハロゲンバルブのライトの重量は345gありましたから、かなり装備の軽量化に貢献してくれます。改善すべき点は、バッテリの持ちと互換性を考え、少し大型化しても単4電池ではなく単3電池を採用して貰いたいところです。さらに、ストラップの取り付け位置が悪く、首に吊るすと蛍光管が上向きになり、下側が照明されずに眩しいことでしょうか。

2004.2.8

 今年これまでに見たサクラツツジの中で最も濃い花弁の色をしていたのが、この株です。見た目はかなり濃く感じたのですが、改めて映像を見てみると、花弁自体はそれ程濃い色ではないようです。
 何れにしても、生き物は、このような変異があるからこそ面白いのだと思います。単に自己複製を繰り返すだけではなく、その過程で変異が存在するために、少しずつ姿を変えていくのですから。
 昨日に続いて、ヤンバルクイナの話題を。環境省は、トキの二の舞いにならないように人工増殖を行う計画のようです。実際の生息環境の中に、天敵の侵入出来ない大規模なケージ(網室)を設置し、その中に放したヤンバルクイナのペアによって繁殖を試みるようです。そして、それによって得られたヤンバルクイナを、かつて生息したけれど、現在では生息していない空白地帯に放鳥するのと同時に、天敵の徹底的な駆除をするそうです。計画を見る限り、かなり理想的な内容だとは思いますが、一方で、人工環境化で生存していることを理由に、行政側の生息地の開発行為の助長に繋がらないことを祈ります。


サクラツツジの花
NikonD1X Sigma55-200/4-5.6 Speedlight


サクラツツジの花
NikonD1X Sigma55-200/4-5.6 Speedlight
2004.2.7

 寂しいながらも、よく探すと山原(やんばる=沖縄本島北部)の森には、今の季節でしか見られない冬の花が咲いています。そのほとんどが、やはり冬らしい風情で、ひっそりと咲いていると表現するのに相応しい印象です。
 特にちょうど今頃、森のあちらこちらで出会うのが、このサクラツツジの花。ほとんど純白に近いものから、結構色濃く感じられる紫色まで変化に富んだ花弁の色です。図鑑によれば、白い株はシロバナサクラツツジと区別して呼ぶようですが、多くの株を観察すると、その変異は連続していて、はっきりと境界線を設けるのは難しいように感じます。
 フィールドで出会った生物を図鑑と照らし合わせてみると、どうも植物の分類をなさっている方々は、なるべく細分化しようとする傾向が感じられます。生物の分類単位の基本である「種」よりもさらに細かい「亜種」はもちろん、さらにそれより下の分類単位の「変種(variety)」までよく使われます。確かに、細かく識別されると丁寧に感じますが、一方でそこまで区別して意味があるのだろうか?と考えてしまうこともあります。
 さて、このサクラツツジの花の色ですが、ソメイヨシノのほのかな薄紅色に馴染んで育ったためか、このようなわずかに紅を含んだような色合いが好みです。
 ニュースでヤンバルクイナの推定個体数が1000羽を切ったと報道されていました。明らかに、遭遇する頻度は減少していますし、生息域も以前より北側にシフトしていると感じます。ここ数年で安定して見られるのは、最北端に位置するいくつかの林道くらいです。昨夜もそのような林道のひとつで、チラッと姿を目にしましたが、その場所だけはいつまでも彼らの安住の地であって欲しいものです。

2004.2.6

 山原(やんばる=沖縄本島北部)の森には、冬らしい光景が広がっています。同時に、春の兆しと秋の名残りも見られます。やがて秋は消え、次第に冬よりも春が色濃く感じられるようになっていくことでしょう。そのような間もなく消えてしまう秋の要素のひとつが、このオオムラサキシキブの実かもしれません。昨秋撮影したオオムラサキシキブの実はみずみずしい印象でしたが、今日再び見た同じ実は、そのときよりもやや白っぽく褪せて映りました。しかし、枝先を見れば、既に若葉が開き始めていました。秋と春が同居する、これが亜熱帯山原の早春の姿なのだと思います。
 また新しいレンズを買ってしまいました。シグマのデジタル専用レンズ、55-200mmF4-5.6。APS-CサイズCCD専用設計ということもあって、わずか310gの軽量、サイズ的には銀塩用の60mmマクロレンズといったところでしょうか?これで、35mm換算で300mm相当の望遠効果が得られるのですから、驚きです。これでデジタル専用レンズは、Nikkor10.5mmF2.8 Fisheye、Sigma18-50mmF3.5-5.6と併せて3本。確かに軽量コンパクトで魅力的なスペックなのですが、ジレンマも感じます。やがて、デジタル一眼レフのCCDがすべて35mmフルサイズに置き換わる時代が来たときには、明らかに無用の長物と化します。また、現在でも銀塩カメラと併用する場合は、両方のレンズを携行しなければならない無駄もあります。
 これと同様の理由から購入を迷っているレンズがあります。シグマ12-24mmF4.5-5.6とニッコール12-24mmF4 DX。前者は35mmフルサイズをカバーし、銀塩ボディにも対応していますが、レンズ前端にフィルター装着不可。後者はデジタル専用レンズですが、前端にフィルター装着可なので、偏光フィルターも使えます。さて、今晩も悩んでしまいそうです。


オオムラサキシキブの実
NikonD1X Sigma55-200/4-5.6 Speedlight


夜間、葉裏で休むイシガケチョウ
NikonD1X Nikkor70-300/4-5.6ED Speedlight
2004.2.5

 相変わらずのハナサキガエルの集団産卵狙いの、深夜の渓流歩きの日々です。既に例年よりも3週間程も遅れているのですが、まだその時を迎える気配がありません。それどころか、一時期気温が上昇していたのに、次の寒気団がやってきたようで、今日の深夜の渓流沿いでの気温は8度でした。こうなると、ハナサキガエルも、それを目当てに集まるヒメハブもほとんど活動しません。
 そのような寂しい渓流歩きの中で、今晩唯一の収穫がこのイシガケチョウでした。この光景を見て、実はほっとしました。ちょうど、今夕に放映された琉球朝日放送(QAB)で担当している「リュウキュウの自然」のコーナーのテーマが「暖冬とチョウの生活」でした。本来は、冬になってしまうと成虫が姿を消していたチョウが、近年の暖冬の影響で、真冬でも成虫が活動するようになった種類がいるという内容です。具体的に取り上げた種は、ツマベニチョウ、シロオビアゲハ、モンキアゲハ、アオスジアゲハ、そしてこのイシガケチョウだったのです。ですが、正直言って、このイシガケチョウだけはちょっと不安な部分もあったのです。と言うのも、実際に活動している姿を最後に見たのは、昨年の暮れのこと。そのときは、まだ新鮮個体がかなりの数、活動していましたから、それが突然、姿を消すとは考えられません。さらに、数人の知人に1月に入ってからも成虫の姿を見たという情報を確認してはいたのですが、やはり自分の目で見ないことには、何処か心の隅に晴れないところがあったのです。
 しかし、2月上旬の山原(やんばる=沖縄本島北部)の奥地で、しかもかなり冷え込んでいた渓流沿いで、複数の成虫が確認出来たのですから、もう間違いはありません。これで、クレームが付く心配もありません。やや興奮しながら、深夜の渓流の足場の悪い場所に三脚を立てて、証拠写真の撮影に励んだのでした。欲を言えば、逆光気味にも照明を当て、夜の雰囲気を出したかったのですが、滝壷の上の切り立った崖から張り出した枝では致し方ありません。

2004.2.3

 生憎の空模様が続いています。強い北風、降ったり止んだりの雨・・・ にもかかわらず、先々週から狙っているハナサキガエルの集団産卵はまだ始まりません。昨夜も深夜の渓流を歩いてみましたが、産卵行動の徴候は、まだ感じられませんでした。
 日中も天気が思わしくないので、それ程撮影が忙しいわけでもありません。雨に濡れるカンヒザクラの花でも観ようと、沖縄本島最高峰の与那覇岳中腹の森林公園まで足をのばしてみました。ほぼ満開のサクラを窓越しに車を走らせていると、道路脇の草地から紫色の塊が目に飛び込んできました。
 車を降りてみると、最近草刈りをされたと思われる一隅に、かなりの株のリュウキュウコスミレがかたまって花を着けていました。緑の葉をバックに咲く小さな紫色の花の集団、ちょっとヒメキランソウを思わせます。
 除草作業をしたため、陽当たりがよくなり、一斉に生長し開花したのでしょう。もっと温かい季節であれば、スミレ類を食草にしているツマグロヒョウモンの格好の産卵場となっていたでしょう。尤も、ツマグロヒョウモンは、成虫が一年中活動しているチョウですから、この光景が楽しめるのも短い時間なのかもしれません。


リュウキュウコスミレ
NikonD1X Sigma18-50/3.5-5.6


土砂降りの山原の森
NikonD1X Nikkor70-300/4-5.6ED
2004.2.1

 今日の夕方、山原(やんばる=沖縄本島北部)では、雨が降りました。それ程、長時間ではありませんでしたが、一時はかなりの雨脚となりました。恐らく、森の奥の渓流でも水量に変化があったのではないでしょうか?
 先週から足しげく通っている渓流環境でのハナサキガエルの産卵行動も、この雨が切っ掛けで始まる可能性があります。ほとんど一晩で行われるハナサキガエルの集団産卵は、まとまった量の雨が切っ掛けであったり、ぐっと冷え込んだ後の気温の上昇が切っ掛けであったりと、かなり微妙なものです。例年ですと、1月の中旬に見られる産卵行動が今年はかなり遅れています。さて、今日の雨の影響はどうなるでしょうか?

2004.2.1

 沖縄本島北部の東村に「山と水の生活博物館」がオープンしました。この自然史セクションの主要部分であるジオラマの監修を担当しました。同村に保管されていた多数の野鳥標本を活かすために、河川環境を上流から下流までジオラマで再現し、野鳥の剥製を配置して、解説を加えたものです。
 ジオラマの背景には、一昨年秋に撮影した沖縄最大の福地ダムのダム湖に流れ込む河川の上流環境の写真が使われています。通常、この地域は米軍の演習地として使われているため、一般に足を踏み入れることは出来ませんが、特別に許可を受け、米兵のエスコートが着いての撮影でした。
 大型台風の通過直後ということもあり、水量たっぷりの河川は、なかなか迫力がありました。これほどの自然環境が山原(やんばる=沖縄本島北部)にも残っていたことにとても感動しました。ときに、そこが山原であることを忘れて、西表島の奥地の渓流を歩いている錯覚にとらわれる程でした。現在の山原の渓流環境は、ほとんどがダム建設によって姿を変えてしまっていますが、かつての山原の本来の姿を垣間見ることの出来た、とても貴重な体験でした。(2002.9.10参照)


オープンした東村立「山と水の生活博物館」
NikonD1X Sigma18-50/3.5-5.6 Speedlight

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