南島漂流記
2003年5月
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2003.5.21

 梅雨入りしてからは梅雨らしい空模様の続く毎日ですが、ここ2日ばかりは、久しぶりの青空が広がり、中休みといったところです。
 日中の青空や陽射しは、もう初夏そのもので、梅雨前線の上空には既に夏が待っていることを感じさせてくれます。
 ここ数日の天気で、夏を感じさせて貰ったのは、太陽の上った日中だけではありません。今朝は山原(やんばる=沖縄本島北部)で目を覚ましたのですが、ダム周辺に植栽されているランタナの花には、細かい朝露が無数に輝いていました。
やはりこのような光景は、日中によく晴れ気温が上昇したあとの放射冷却のなせる技でしょうし、朝方に雨が降っていては到底見ることは叶いません。
 夏休に珍しく早起きすると、庭の植物がキラキラ露に輝いていた子供の頃の光景を思い出しました。


朝露に濡れるランタナの花
Nikon D1X Sigma105/2.8Macro


梅雨に濡れる
NikonD1X Nikkor18-35/3.5-4.5ED
2003.5.18

 14日に梅雨入りしてから5日目。例年より梅雨入りが遅れ、今年は水不足かと心配していましたが、梅雨入りしてからはほぼ毎日雨が降り、梅雨らしい空模様が続いています。
 思えば、以前の沖縄では水不足による断水は、年中行事のようなものでした。20年前後前には、最もひどいときで48時間に8時間とか12時間だけ給水などということもありました。しかもそのような給水制限が何カ月も続いたのですから、今からは想像も出来ません。
 近年の水事情が好転したのも、沖縄本島北部にたくさんのダムが建設されたことに依る部分がほとんどでしょう。しかし、その見返りに広大な自然林が破壊され、そこに生息していた野生動物が追いやられたかと思うと複雑な気持ちです。もちろん、過去のような断水生活は誰しも望みません。一方で、都市生活だけを送っていると、この水事情の裏にある犠牲は見えてこないのもまた事実です。

2003.5.5

 このところ急にゲットウの花が開き始めました。沖縄では、梅雨の季節を代表する花です。今年のゴールデンウィークは、天気予報とは逆にあまり芳しくありませんでした。ときどき薄日は射すものの、曇りの日が多く、南国らしいカラっと晴れ上がった日はありませんでした。
 今年の予報では、梅雨入りは例年並みとのことですが、このような空模様と咲き始めたゲットウの花を眺めていると、あるいは早めの梅雨入りかもとしれないと思ってしまいます。
 沖縄ではゲットウをサンニンと呼び、餅や饅頭を包むのに使われます。ジンジャー系の香りは、高温多湿の気候の中でややバテ気味の体に清涼感を与えてくれます。やはり、古くからその土地に自生している植物は、花を楽しむだけでなく、人間生活にも深く根ざした存在なのだと感じます。


ゲットウ(サンニン)の花
NikonD1X Nikkor18-35/3.5-4.5ED


テッポウユリ
NikonD1X Nikkor18-35/3.5-4.5ED
2003.5.4

 今の季節、沖縄ではあちらこちらでテッポウユリの花を目にします。鮮やかな色彩ではありませんが、純白の大輪の花はとても華やかさを感じさせます。県内では、市町村の花に制定しているところもあり、ハイビスカスやブーゲンビリアとは違った沖縄を代表する花のひとつです。
 しかし、このテッポウユリは、沖縄県の花のデイゴやハイビスカス、ブーゲンビリアとは違い、元々沖縄に自生している植物です。海岸の岩場などに、一株ずつポツンと見られます。強い潮風に耐えながら、岩の隙間のわずかな土壌に根を下ろし、乏しい栄養を元に年に一度やっと大輪の一輪の花を着けるような植物です。そのような野生のテッポウユリには、力強さと可憐さの両方を感じることが出来ます。
 一方、栽培されたテッポウユリの一株にいくつもの大輪の花を同時に着けている姿は、とても同じ種類の植物とは思えないほどです。確かにとても豪華な印象を受けますが、個人的には、海岸にポツリと一輪の花だけを着けているテッポウユリのほうが好みです。

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